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第9回 伊藤誠英  イイ会社を創ろう  当たり前のことをバカにせず バカになってちゃんとやる

第9回  新卒採用で最初に決めておかなければいけない3点

【月刊HOTERES 2018年02月号】
2018年02月16日(金)
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 結果として、地元からの採用は1 名、残りの7 名は全国各地から採用することができました。中には大手証券会社の内定が出ている男性や日本が世界に誇る大企業から内定が出た女性も含まれています。地方の中小企業でも大企業に勝つ採用をすることはできると自負していますが、今回から数回に分けて、弊社の虎の巻の一部をご紹介させていただきます。
 
 まず、今回は細かい施策ではなく、新卒採用において最初に決めておかなければいけない3 つのことをお伝えしていきます。 1 つ目は、自社の採用において、どういったゾーンの学生を狙っていくのかという方針です。この方針がないと採用に携わるメンバー(以下採用メンバー)が考えるアイデアや策がぶれてしまい、採用メンバーひとりひとりの根本的な考え方の差が生まれてしまいます。
 
 ちなみに弊社においては、全国各地の大企業や有名企業からも内定が出る学生を採用するという方針を打ち出しています。大企業や有名企業に受からなかった学生を採用するのではなく、大企業や有名企業に勝負を挑むという会社としての方針を採用メンバーにしっかりと打ち出し、意思を統一しています。方針の内容は会社の状況によりちがうと思いますが、どんなゾーンの学生を採用しにいくのかを決めておくことが大切です。
 
 2 つ目は、どんな人財を採用するかという人財像をしっかりと決めておくことです。この人財像が明確にないと、メディアでの打ち出しの仕方をまちがえてしまい、説明会や面接における学生へのアプローチの方法もまちがった内容になってしまいます。また選考においても、採用メンバーの好みで面接結果が出てしまいます。ちなみに弊社では、10個以上の人財像を定めています。
 
 例えば、チームワークで目標に向かうことが大好きか、無茶振りにも笑って対応できるか、成長意欲が私生活の充実よりも優先かなどがあります。こういった人財像を説明会から選考においても、必ずチェックしていきますが、それ以上に大切なことは、求める人財像の学生の志望度が上がるように、説明会の内容や選考の内容を作り上げることです。
 
 最後に決めておかなければいけないことは、自社においての採用活動の優先度です。採用は大切、誰もがわかっていることですが、メンバーがそのことを腹落ちしておらず、行動まで繋がっていないケースが多いと感じます。大企業のような大所帯の採用チームを作ることができない中小企業では、イイ採用のためには現場メンバーの協力が不可欠です。ただし、現場メンバーは現場が大切で、どうしても採用の仕事が片手間になりがちです。だからこそ会社として、採用活動の優先度をしっかりと決め、メンバーに伝えておくことが大切です。
 
 ちなみに弊社では、採用は事業としてとらえ、新規営業獲得や婚礼施行と同じ優先度であると決め、メンバーに伝えています。もちろん、売上があるわけではないのに、なぜ優先度が営業獲得と同じなのか、メンバーは疑問に思います。だからこそ、理由付けもしっかりと説明し、メンバーに腹落ちしてもらうことが大切です。採用は会社にとって最も大切な事業の一つという意識をメンバー全員が理解することができれば、大企業にとっては一番戦いづらいメンバー一丸となっての採用活動を繰り広げることができます。
 
 なぜならば、学生は企業の本質を見抜こうと必死になっており、面接官によって話すことが違ったり、温度差があったり、優秀な学生ほど、上辺の部分を見極めています。ちなみに弊社では、全メンバー人事部という大方針を打ち出し、全員が何らかの形で採用に携わるようにしています。
 
 人財像のチェックの仕方や説明会や選考の内容については、次回以降にお伝えしていきたいと思います。

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