これまで2 回にわたりデービット・アトキンソン氏が書いた『世界一訪れたい日本のつくりかた』を紹介した。今回のポイントは「富裕層」を迎え入れる体制の差が、そのまま1 人当たり国際観光収入の差になっているという話。
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日本には「5 ツ星ホテル」が何軒必要か。Five Star Alliance に登録されている3236 軒の「5 ツ星ホテル」がある139カ国を訪れた外国人観光客数は11 億4907 万人(2015 年)ですので、1 軒当たりの外国人観光客は35 万5090 人になります。
この計算でいくと2020 年に4000 万人の訪日観光客を目指している日本には、最低113 軒の5 ツ星ホテルが必要となります。2030 年の6000 万人だと169 軒です。
実際、世界各国の国際観光収入と「5ツ星ホテル」数の相関関係を分析すると、なんと相関係数は91.1%。極めて高い数値を示します。この計算をしたとき、私は強い衝撃を受けました。
本誌 松沢良治 ニュースな話&人物クローズアップ
外国人が心底失望する「日本のホテル事情」③
【月刊HOTERES 2018年02月号】
2018年02月09日(金)