なんの料理が一番好きか、と聞かれれば迷わず中国料理と答える。フランス料理、イタリア料理にしたってどうしてももう一度食べてみたいという料理には出会わない。和食にしてもおいしいとは思うが、心が震えるほどの感動はない。それに比べると中国料理の味の奥深さ、広がりの大きさには心底感心してしまう。「こんな味には会ったことがない、どうしたらこういう魅惑的な味を作り出すことができるのだろう」と茫然自失になることもしばしば。
もう10 年以上も前の話になるが本誌で中国料理のシリーズを担当していた。日本でトップクラスと言われている本格派中国料理店を次々と食べ歩いた。そのときに深く中国料理に魅せられていった。どの店にも感動があった。ありきたりの材料から作り出す料理に職人芸を見る思いもあった。和洋中の中で最も原価率が低いと言われている中で、最高の感動を与えてくれるのが中国料理なのかと思うほど中国料理にほれた。
本誌 松沢良治 ニュースな話&人物クローズアップ
山形県内の本格派中国料理
【月刊HOTERES 2018年02月号】
2018年02月23日(金)