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第295回 北村剛史  新しい視点「ホテルの価値」向上理論 〜ホテルのシステム思考〜 

第295回『ホテル旅館のキャップレート調査⑻』

【月刊HOTERES 2018年01月号】
2018年01月26日(金)
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北村剛史
Takeshi Kitamura
㈱ホテル格付研究所 代表取締役所長
㈱日本ホテルアプレイザル 取締役

不動産鑑定士、MA(I 米国不動産鑑定士)、FRICS(英国ロイヤル・チャータード・サベイヤーズ協会フェロー)、CRE(米国不動産カウンセラー)
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である㈱日本ホテルアプレイザルの取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究活動に従事

 弊社では年2 回ホテルおよび旅館の還元利回り(以下「キャップレート」という)の調査を実施しています。今回は、昨年11月に実施しました調査結果をご紹介したいと思います(回答者数49 名)。このキャップレートとは、ホテルの純収益から価値を求める際に使用する利回りです。「収益価値×キャップレート=純収益」より、逆に「純収益÷キャップレート⇒収益価値」として収益価値を試算する際の指標となります。ホテルのキャップレートは、リーマンショック以降大幅に上昇に転じ(収益価値は逆に下落する)、その後もSARS や大震災等の影響を受けてきました。昨今ではホテルを取り巻く外部環境に好材料が揃ろい、2012 年以降当該利回りは低下傾向を強く示しています。前回2017 年6月調査結果と今回2017 年11月調査結果について、平均キャップレート変化を見てみますと約半年で約0.2%低下しました。キャップレートが低下すれば、仮にホテルや旅館の価値が収益性で決まりかつ純収益が一定であるとすれば上記収益価値の計算式よりホテルの市場価値は上昇することになります(次頁図表上:事業収支前提キャップレート、下:賃貸収支前提キャップレート)。

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