料理人はアーティストでなければならない
Q.自分はアーティストだという意識はありますか。
もちろんあります。料理人はアーティストでなければならないと思います。しかし、アーティストだけではレストランの経営はできませんので、両面が必要ですが。
Q.最近の日本人シェフの活躍の理由は。
昔、先輩たちが頑張って苦労して、今われわれが活躍できる土壌を作ってくれたおかげです。それを決して忘れてはいけないと思っています。
Q.今の日本の料理界に思うことは。
すごく進歩していると思います。フランス料理ついては、いろいろな要素がクロスオーバーして、面白い発想の店がたくさんできています。昔に比べて自由になっているなと感じています。
Q.田中シェフを目指す若い日本人シェフへのメッセージは。
今は選択肢が増えていますので、変な枠に惑わされないで、自分の好きなことをすればいいと思います。自分がもっと若かったら、コペンハーゲンやスペインなど、フランス以外の国に行っていたかもしれません。
Q.ミシュランの星は狙っていますか。
ミシュランの星付きレストランで仕事をしていたので、もちろん狙っています。料理のレベルは問題ないと思います。それ以外で取れない理由はいろいろ考えられますが、はっきりとしたことはもちろん分かりません。
Q.今後の展開は。
近い将来、大好きなニューヨークで2号店を開店します。取りあえずパリの店はほかのシェフに任せるかたちになります。レストラン自体の拡大は考えていませんが、ワインが大好きなので、いろいろな都市で世界のナチュラル・ワイン・バーのチェーン展開ができたらと思っています。
Vol.4
「今、パリで人気の日本人シェフたち」 Vol.4 田中淳氏「レストランA.T」オーナーシェフ
ほかのレストランにはない「個性」を重視
【月刊HOTERES 2017年10月号】
2017年10月20日(金)