日立自動車交通㈱ 統括部長 關田和弘氏
45 の国と地域のコンシェルジュ約4000 名が加入するLes Clefs d’Or。その日本支部のレ・クレドールジャパンは現在、コンシェルジュ会員27 名、名誉会員2 名と、賛助会員(企業単位で参加会員)16 社で構成されている。ゲストがホテルの枠を越えたサービスを必要とする機会が増え、関連企業側の役割も大きくなりつつあり、両者のより良い関係構築は、コンシェルジュ業務上での一つの大きな「鍵」となっている。第4 回は、日立自動車交通㈱で観光タクシー事業を担当する關田和弘統括部長に登場いただいた。
観光案内とハイヤーの
二つの仕事をカバー
❐ まず、日立自動車交通の業務内容について教えてください。
当社は、「あらゆるお客さまに、移動するよろこびを」という理念を創業以来50 年以上にわたり貫いてきました。創業当時は13 台のタクシーから始まり、現在はタクシー230 両、大型・小型観光バス91 両、乗合バス71 両もそろえています。業務内容は一般のタクシー営業に加え、お客さまにプラスアルファのサービスを提供する観光サポート、お体の不自由な方も手軽にご移動できるように福祉輸送に特化した福祉車両(リフト付き車両)などのラインナップにより社会貢献度の高い分野にも取り組んでおります。
❐ レ・クレドールジャパンの賛助会員になった経緯は。
18 年前に日立自動車交通に転職し当時、東京にはほとんどなかった観光タクシー事業を担当することになり営業先を探す際にホテルへのアプローチが思い浮かんだのです。実は、私はこの会社に入る前にベルギー、ニューヨーク、テルアビブなどで宝石商をしており、現地にアパートメントを借りるまでの間としてホテルを使っていました。その際に、ホテルにはお客さまにさまざまなサービスを提供するコンシェルジュという方がいることを知っておりました。日本でもこのホテルコンシェルジュにアプローチしてみようと考えたのでした。
そしてせっかく出向くのなら東京地区でトップクラスのホテルへ行こうと考え、パークハイアット東京を訪問しました。そのときにご対応いただいたのがコンシェルジュのエイドリアン・ファウト氏でした。観光タクシーの話をしたところ、次回のレ・クレドールジャパンの定例会に出席することを勧められました。これをきっかけに、賛助会員になることを決めたというのが経緯です。