北村剛史
Takeshi Kitamura
㈱ホテル格付研究所 代表取締役所長
㈱日本ホテルアプレイザル 取締役
不動産鑑定士、MAI( 米国不動産鑑定士 )
MRICS(英国王室認定チャータードサーベイヤーズ)
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である㈱日本ホテルアプレイザルの取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究活動に従事
以前、各種想定される提供サービスアイテムについて、重視する人の割合(「重視度」と定義しています)と、そのアイテムについて、追加料金を支払ってもよいと感じる人による平均評価額、つまり客室料金に追加して支払っても良いと考える金額の調査結果をご紹介しました。客室家具のグレードを上げる場合のように単独のリニューアルを検証する場合や、ホテルのリ・ブランドなどでさまざまなリニューアル項目が複雑に絡み合って競争力向上が見込まれる場合に、経済的効果がどれほど見込まれるかを計るための参考資料として、客室部門に関する弊社調査結果をご紹介したものでした。当時は各サービスアイテムについて、ADR の向上を中心に検討していましたが、今回は、別の視点から当該データ結果を検証してみたいと思います。つまり、ADR の向上効果も参考としつつも、主に各サービスアイテムに対して「大変重視する人」の多さから、顧客がホテルを選択する際に、どのようなサービスアイテムやそのほかホテルの要素を重視しているのかを整理してみたいと思います。本件では、以前調査ご紹介した調査結果のうち、「大変重視する」との回答が全体の20%以上であるものについて、ホテルカテゴリー別に整理したものです。