NPO 法人アレルギーっこパパの会
理事長
今村慎太郎
Shintaro Imamura
〈Profile〉娘の食物アレルギーをきっかけに、アレルギー対応力が高い企業が食物アレルギーのない人たちから選ばれる社会を目指し、2013 年NPO 法人アレルギーっこパパの会を設立。研修・講演、メニュー開発やコンサルティング、アレルギー対応のためのコミュニケーションWEBサービス「アレコミュ」で、ホテルや飲食店など外食企業のアレルギー対応支援を行なっている。
NPO 法人アレルギーっこパパの会
http://www.arepapa.jp/
昨年11 月、イオンのプライベートブランドであるトップバリュから特定原材料7 品目(卵、乳製品、小麦、えび、かに、そば、落花生)を使用しない「やさしごはん」が発売されました。これまでも食物アレルギー配慮商品コーナーの設置や、積極的な情報開示に取り組んできたイオンが、なぜ食物アレルギー配慮商品「やさしごはん」の開発に取り組んだのか。今回は、イオントップバリュ㈱ 商品開発本部の舘 克頼氏にやさしごはんの商品化に至った経緯や商品に込めた思いをお聞きしました。
イオンとして、
食物アレルギーの子の父として
「当社はこれまで、積極的な情報開示に取り組んできました。特に食物アレルギーに関する情報については欄外注意喚起表示(コンタミネーションに関する注意喚起情報)も行なっており、お客さまから一定の評価をいただいていると思っています。このような取り組みを続ける過程で、情報開示から一歩進んだ、食物アレルギーに配慮した商品の開発・販売についても考え続けてきました。
また、今回のやさしごはんに取り組んだもう一つの要因があります。私の娘に食物アレルギーがあるということです。今では除去品目が少なくなった娘ですが、食物アレルギーと共に生活していた時期は、一つ一つの表示を確認し商品を購入することが本当に大変でした。怖くて行けない外食、毎日の料理、娘は友達の家に遊びに行けず、友達を家に呼ぶこともできませんでした。しかし、このような生活があったからこそ、気軽に簡単に食物アレルギーに配慮した商品を買えるようになったらいいな、という思いがずっと私自身にあったのです」