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  • 今村慎太郎  本当のアレルギー対応を識る  第21 回 小麦不使用でも感動のおいしさを届ける
第21 回 今村慎太郎  本当のアレルギー対応を識る  ――意外にも不完全な現状に喝!

第21 回 小麦不使用でも感動のおいしさを届ける

【月刊HOTERES 2017年03月号】
2017年03月10日(金)
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NPO 法人アレルギーっこパパの会
理事長
今村慎太郎
Shintaro Imamura
〈Profile〉娘の食物アレルギーをきっかけに、アレルギー対応力が高い企業が食物アレルギーのない人たちから選ばれる社会を目指し、2013 年NPO 法人アレルギーっこパパの会を設立。研修・講演、メニュー開発やコンサルティング、アレルギー対応のためのコミュニケーションWEBサービス「アレコミュ」で、ホテルや飲食店など外食企業のアレルギー対応支援を行なっている。NPO 法人アレルギーっこパパの会 http://www.arepapa.jp/
 

 
 数年前より少しずつではあるものの注目を集め始めている「グルテンフリー」。欧米ではグルテンを摂取できない小麦アレルギーやセリアック病患者が多いことから、グルテンフリー商品が日常的に、手軽に手に入る環境があります。日本においても、小麦アレルギー患者以外にダイエットや美容健康を意識した層にグルテンフリー商品が広がり始めており、以前に比べ小麦アレルギーの人にとって生活しやすくなってきていますが、海外製品に比べて心からおいしいと思える商品が少ないのが現状です。今回は、今まで食べた小麦不使用の商品で最もおいしかった商品である、ヨーロッパナンバーワンのイタリア「シャール」製品を日本で唯一取り扱う「山王グローサリー」の二神さやか氏をご紹介します。きっかけは母の小麦アレルギー発症「私がアメリカに留学中だった15年ほど前、母が突然小麦アレルギーを発症しました。離れて暮らしていたためアナフィラキシーショックに陥った母を直接見ることはありませんでしたが、離れていただけに不安な毎日でした。何より、パンをこよなく愛する母がパンを食べられなくなったと悲しんでいたため、私はアメリカでの勉強の合間にグルテンフリー食品を買い込んでは日本に送る、という生活をしていました。当時のアメリカでは、今のようなグルテンフリームーブメントは起きていなかったものの、グルテンフリー食品を比較的容易に手に入れることができる環境でした。そして、アメリカから帰国するのですが、帰国したときの日本では、米粉ブームも手伝ってグルテンフリー食品が増えたかのように感じていました。しかし、日本の米粉製品はお米を消費することが第一目的。米粉100% で小麦不使用の商品は非常にまれでした。小麦粉不使用の商品を見つけても、原材料名を確認するとグルテンが使用されていることが多く、小麦アレルギー患者家族としては、落胆する毎日。食物アレルギーの人たち、小麦アレルギーの人たちが増えているにもかかわらず、非常に限られた選択肢のなかでやりくりしなければならないのが日本の小麦アレルギーの人が直面する現状なのだと強く感じ、何とかしたいと常々思っていたのです」
 

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