㈱サップス 代表取締役
中瀨 敏和
Toshikazu Nakase
〈プロフィール〉1968 年大阪市生まれ。88 年大阪YMCA 国際専門学校「社会体育学科」卒業後㈱ジェイエスエス入社、97 年㈱スポーツアシスト設立に参画。総合スポーツクラブ、医療法第42 条にかかわる運動療法施設、メディカルフィットネスクラブの開業支援・経営改善、ホテルフィットネスクラブの運営企画を担当し、2002 年㈱サップスを設立。07 年中小企業新事業促進法に基づく経営革新計画「スポーツクラブの再生事業」で兵庫県知事の承認を得、先行クラブとは一線を画する再生クラブを創造し、現在はロケーションに応じたテーマの違う直営事業を11 店舗、パートナーシップ運営受託事業を7 企業(7 事業所)展開している。
株式会社サップス
〒659-0067 兵庫県芦屋市茶屋之町2‐22
TEL:0797-35-6350
URL:http://sa-ps.jp/index.html
【概要】「予防医療への貢献」「コミュニティー拠点(スポーツクラブなど)参加率向上への貢献」「生きる喜び・やりがいづくり」への貢献をミッションに、フィットネスクラブの運営とスポーツ用品・用具の販売事業を軸としたウェルネス事業を展開。創業は2002 年。中小のスポーツクラブが抱える在庫リスク低減を目指し、スポーツ用品の委託販売ビジネスを創造。その後、独自の運営ノウハウを生かし、ウェルネスプログラムの開発・提供などを通じたホテル内スポーツクラブの再生などを手掛ける。
~サービスの棚卸から始めよう~
ホテルウェルネスプログラムを創造するために、まずは自社ホテルで提供しているさまざまなサービスの棚卸を行なうことから始めてみましょう。
現在提供しているもしくは、過去に提供していたサービスを直営・テナントかかわらず、全てピックアップしてみます。
収益を生み出すウェルネスプログラムを創造し提供するためには、ハード面2 つ(ハードのハード、ハードのソフト)とソフト面2 つ(ソフトのハードとソフトのソフト)の4 つの観点から棚卸したサービスをカテゴリー分けする必要があります。
右ページの表は、フィットネスクラブの資産を4 つの観点で棚卸し、カテゴリー分けした例です。これをホテルサービスに置き換えて、現在のサービスをハード面①②とソフト面①②で棚卸し、これらを第1 回でもお話ししたウェルネスの概念に合わせてカテゴリー分けをしていきます。
ますは大項目としての「身体面からのアプローチ」と「精神面からのアプローチ」です。
さらに細分化して「フィットネス」・「栄養」・「休養」・「メディカルケア」(内科的・整形外科的)そして、「美容」・「エイジングケア」・「マインドフルネス」(マインド&スピリッツ)に少しでも関連するものを項目ごとに振り分けます。
例えば「栄養」というウェルネステーマにレストランを取り上げた場合、各レストランの場所(レストラン数)や躯体そのものなどハード面①(ハードのハード)の確認、次にレストラン内のテーブルやキッチンなどハード面②(ハードのソフト)を確認します。
次に中華・イタリアン・フレンチ・和食などソフト面①(ソフトのハード)の確認、最後にそれらを提供する人的サービスなどのソフト面②(ソフトのソフト)を確認することになります。
このように現状を正確に分析し、ウェルネスプログラムの創造という観点から見直すことでさまざまな発見が出てきます。
視点を変えることで、既にウェルネスプログラムを提供していた! なんてことも数多くあります。