2013 年には8500 万人と世界で最も多くの国際旅行者を受け入れる国、フランス。その中心都市として観光都市の最先端を行くパリにおいて、IHG(インターコンチネンタル ホテルズ グループ)のリージョナルディレクターを務めると同時に、153 年の歴史を持つインターコンチネンタル パリ ル・グランの総支配人を兼任するクルストフ・ロール氏に、パリの市場や現在の取り組みについて聞いた。
聞き手・文 岩本 大輝 撮影 浅沼 ノア
パリのホテル市場は上昇傾向
❒ まずはパリ地区のリージョナルディレクターとしてのお話を聞かせていただきたいのですが、パリの現在のマーケットについて教えてください。
パリのマーケットはここ数年継続的に成長しており、好調です。1月に銃撃事件があり影響を受けましたが、すぐに安全を取り戻し、マーケットも急速に回復しています。
ご存じの通りフランスは世界でも最も多くの外国人の方がいらっしゃる国であり、ビジネス、レジャー共に多くの方にお越しいただいていますが、さらに毎年大きなイベントも開催されています。今年12 月には1997 年に日本の京都でも開催された国連気候変動枠組条約第21 回締約国会議(COP21)が行なわれますし、2016 年、2017年もそれぞれ世界的なスポーツイベントが予定されています。
また、パリ市内のラグジュアリーマーケットはラグジュアリーホテルの再オープンや新規開業が相次ぎホテル供給が増え競争が激しくなっていますが、それでも宿泊の業績は好調で、その勢いをお分かりいただけるかと思います。