鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉
1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。
120%のサービスを目指して
前号に続きますが、山形県内のJA さんのホテル並み対応の素晴らしさはお分かりいただけたと思うが、今や100%のサービスは当たり前でこれからは満足を通り越して、感動へとステップアップするためにはあと20%の増量が必要である。お客さまが見えられると今ではどこの企業も受け付けの人が立ち上がるのは当たり前で、要件をお伺いし取り次ぐまで、いったん目の前のイスに座っていただいたお客さまに対し、その答えをお返しする場合、ホテルも含めてカウンター越しに声をかければ、当然お客さまは立ち上がって目の前まで来られる。それでは真のおもてなしとは言えない。120%にするためには答えを返す場合は、当然自分たちがカウンターを飛び出してお客さまの目の前まで行くべきなのである。またホテルならロビーや階段、客室通路。場合によっては裏の通路や階段ですれ違う場合も、道を譲り、なおかついったん足を止めてご挨拶する当たり前化や、両手に荷物を持っているお客さまがエレベーターに乗る場面を見かけたら駆け寄り、行き先階のボタンまで押してあげる当たり前化など、これが企業評価を高める秘けつなのである。もちろん既にこれができているホテルもあることを考えたら追い付け追い越せなのである。