前回に続き世界料理オリンピックの話。筆者にとって国内での料理コンテストはそう珍しいことではない。しかし今回の世界料理オリンピックは驚くことばかりであった。なんと言っても規模が違う。世界から約2000 名の料理人が一堂に集まり技を競う。しかも審査の基準が厳格そのもの。味を審査するのはもちろんのこと、調理台の上に無駄なものが置いていないか、チーム間のコミュニケーションはとれているか、あるいは捨てられた材料はどれほどあるのか、など微に入り細に入りチェックされる。マイスター制度がドイツ発祥の職能訓練制度であるが、その伝統が示すような厳格な審査の在り方だと思った。 日本からの選手は13 名。内閣府認定公益社団法人全日本司厨士協会東海地方本部の会員700 名の中から選ばれた10名の選手と京滋地方本部などから選ばれた3 名の優秀な方々ばかり。会期は10月21 日から26 日までの6 日間。21 日は開会式が行なわれ、日本人の競技は22日から始まった。
本誌 松沢良治 ニュースな話&人物クローズアップ
世界料理オリンピック ②
【月刊HOTERES 2016年12月号】
2016年12月16日(金)