元週刊ホテルレストラン編集長 社長室室長/フェロー 松沢 良治 氏
オータパブリケイションズに入社して40 年になります。振り返ってみれば短いような長いような…
社会人としてのスタートはそれより5 年前。自動車会社と新聞社を経て27 歳でお世話になりました。社会人としてのマナー、心構えは全部弊社で学んだのです。創業者の太田土之助は偉大なる御仁でした。恐ろしく厳しい人ではありましたが、ものすごく温かい人でもありました。今でも一番尊敬している人です。
最初は某ホテルのお客様向けの定期刊行物の編集に携わり、4 年ほどしてから本誌編集部に移りました。業界誌で、週刊で発行している世界でも類を見ない雑誌です。新しい情報をどの媒体よりも負けないで世に送り出す。これが太田土之助の信念であり、信条でした。
この40 年、社会は長い歴史上の中でも特異すべき変革が起こった時代ではなかったかと思います。明治維新に負けないほどの。その立役者はIT です。
身近な仕事では次々とやり方と進め方が変わっていきました。鉛筆で書いていたものがワープロになり、パソコンになりました。郵便での原稿はFAX 送信になり、次にはメール、というように。カメラもそうです。フィルムからデジタルへ。そして印刷そのもののやり方も。今でもその理屈はわかりません。まるでブラックボックスのようです。
しかしながら好きな出版業界に長い間身を置いてこられたことを感謝しております。今後とも本誌との末永いお付き合いをよろしくお願いします。