㈱中沢ヴィレッジ 代表取締役会長 中澤 敬 氏
「歩み入る者に安らぎを、去りゆく人に幸せを」この言葉は中世の城塞都市として栄えたドイツ・ローテンブルグ市で城壁の内外をつないでいる門の一つジュピタール門に刻まれている一文であり、もともと今は亡き日本画の大家東山魁夷画伯がラテン語から翻訳され、わが社に贈られたものであった。
以来社是として、代々受け継がれている。その昔、戦いに傷ついた兵士や戦火を逃れた旅人が、城壁の中に救いを求めたように、いつの世も人は安らぎと癒やしを求めてホテルへやって来る。われわれはあらん限りの力でその期待に応え、お客さまがわれわれの元を去るときにはどうか元気になって幸せな気持ちでお帰りいただきたい。その願いから、全社員のホスピタリティー精神の根幹を支える共通の言葉として毎日復唱し続けている。
しかし、「歩み入る者に安らぎを、去りゆく人に幸せを」は、単にお客さまだけに向けられたものではない。私は今、わが社の社員に誓おう。中沢ヴィレッジの仕事に携わるすべての人が、ここにいる間、ともに生き生きと働く喜びを味わい、研鑽を積み、個々の成長につながって行く環境を確保することを。そして、たとえわが社を去ったとしても、ここでの経験が彼らのその後の人生の糧となり彼らの幸せにつながるよう応援し続けることを。わが社の社是は中沢ヴィレッジ(村)に関わるすべての人に向けられたメッセージである。
4 年後に50 周年という節目を迎えようとしている今、もう一度原点に立ち返って、訪れる人を癒やし、人の成長と幸せを支えられる「村 」を社員とともに創り、ともに生きたい。
㈱中沢ヴィレッジ
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