女性に重いものを持たせてはいけない!
福永 しかし、今の若者はいい意味での競争心が乏しく、ゴール達成に向けて走り続けることが難しいといわれています。職場の冷めた雰囲気から入社当初に抱いていた熱い思いもいつしかなくなり、チーム全体も次第に沈んだ雰囲気になってしまいます。
井上 確かにちがいは感じますし、実際にちがいはあるでしょう。特に男性は。男性の強さとは、優しさであり、女性・子どもを守るという考えを教えられた記憶があります。しかしながらその考えが今は崩れているような気がしています。男女平等ということでしょうが、平気で重いものを女性に持たせたりする場面に遭遇することもあります。そんな場面を見たときは即、注意しますね。“女性に重いものを持たせるな!”と。強さとは、優しさであり、そこに私たちの“心のビジネス”が生まれるのではないかと思います。だからこそ、どんな人にも思いやりを持ち心が満たされることを率先して行なわなければならないのです。
福永 それは素晴らしいことです。その場で注意できない管理職、上司、先輩も増えています。そんな中、信念を持ってきちんと伝えることができれば、部下として“井上さんについていこう”ときっと思いますね。
井上 信念とは何ぞや? です。それは、自分が正しいと思う考えであり、どんな窮地に追い込まれても曲げてはいけない何かを持つこと。私にとっては、その信念を支えるのは、“情熱”です。どんなときもこの情熱を絶やすことなく生き続けていくことですね。ところがあるとき、社内であるきっかけがあり、一人がけん引している体制に不満を感じているという声が上がりました。とてもショックな一撃でもありましたが、それだけ部下が成長した証しであるとし、それからウエディングの一線を離れ、部下に任せる体制作りに切り替えたのです。まさに逆ピラミッドで、後方支援をするという形です。次のリーダーを発掘するためにもそうすべきと判断しました。