店舗内観。店舗デザインにおいては、梅野氏の“NY店舗のDNAを綺麗な形で店内に散りばめてほしい”との強い希望があったという。そこでデザイナーの山際氏はNYの「FONDA」3店舗を訪れ、ロベルトシェフとも意見交換し、既存のメキシコ料理店とは一線を画すべく、シックなトーンをベースにNYならではの“スタイリッシュな活気”を感じさせるファインダイニングに仕上げた
作曲家、プロデューサーとして活躍し、JOE‘S SHANGHAI JAPAN㈱のCEO兼代表取締役社長でもある梅野貴典氏がこの度、またまたニューヨーカーたちからこよなく愛される名店を日本に初上陸させた。
銀座「GRANBELL SQUARE」にオープンしたモダンアーバンメキシカン、「フォンダ メキシカーナ ニューヨーク」だ。
同店は、全米で長きに渡り根強い人気を誇るメキシコ料理レストラン・「Rosa Mexicano」で5年に渡りCulinary Directorを務め、「Good Morning America」などのテレビ番組でも人気のセレブレティーシェフとして活躍するロベルト・サンティバネス氏が、ニューヨークのマンハッタンに独立開業したNYスタイルの“モダンメキシカンレストラン”だ。現在ではニューヨークに3店舗、ナッシュビルに1店舗と全米で4店舗を展開しており、ミシュランをはじめとする数々のアワードで高評価を得ている。
今回、同店が上陸するに至った背景には、日本に本格的なメキシコ料理店が少なく、またファストフードとしてのイメージが強いために“本来の魅力”が十分に伝わっていないと憂う、“梅野氏の思い”があったという。加えて、15年に渡るNY生活で経験したメキシコ料理の美味しさを日本に広めたい、ギャザリングの楽しさはそのままにファインダイニングでメキシコ料理を楽しめるレストランを作りたいとの思いも強かったという。そんな中、その思いに呼応するように出会ったのがNYの「FONDA」だったそうだ。
「フォンダ メキシカーナ ニューヨーク」オーナーの梅野貴典氏(画像左)と、「FONDA」オーナー兼Culinary Directorのロベルト・サンティバネス氏(画像右)。東京店オープンにあたり、サンティバネス氏が来日。オープニングレセプションなどの滞在期間、フレンドリーな人柄で東京のグルマンたちを魅了した
“メキシコ料理はとても洗練された、世界一の料理!”と明言するサンティバネス氏。東京店開業においては1年の準備期間を設けた上にテストキッチンを3か月間借り、梅野氏と共に塩味を日本人の舌にあう調整をしたり、ポーションを本国よりも少なくする、本店にはないコースを作るなど、日本人向けにカスタムしつつ、“伝統的な調理法によるメキシコ料理”の提供を模索してきた。今回、日本人にとって馴染みのないメニューも多くオンメニューしているが、日々店舗で手焼するタコスや特性スパイスの刺激が新鮮なワカモレなど、認知度の高いメニューも新たなメキシカンテイストとの出会いになる味わいで提供されている。ドリンクメニューにも力が入っており、ハイビスカスティをベースにした同店のシグネチャーカクテルである“フローズンロザリータ”をはじめ、オリジナルカクテルにテキーラ、アメリカとメキシコ産のワインなど全80種類をラインナップした。中でも40種類を用意したテキーラは、テキーラ・マエストロがお客さまの好みに合わせた一杯を提案してくれる。
店舗デザインは、「Dusit Thani – デュシ タニ 京都」や恵比寿の「ピータールーガー ステーキハウス」や「ローリーズ・ザ・プライムリブ」の店舗デザインを手掛けた山際純平氏によるもの。店内は梅野氏がNYをイメージしてリミックスした音楽が流れ、フレンドリーでありながら特別感や非日常感を感じながら食事を楽しめる空間になっている。
同店には多くの日本人にとって初めての味わいの料理も多い。それらが日本人にどのように受け入れられていくのか? これからがとても楽しみだ。
「フォンダ メキシカーナ ニューヨーク」
https://www.fonda-mexicana.com/
担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp