外食全体の売り上げ前年比109.6%コロナ規制解除後初の正月で外食需要はおおむね堅調、だが消費は二極化傾向
1月は、元日に能登半島地震があり、一部で宴会のキャンセルや観光の自粛が見られたが、主として人口の多い地域が牽引し、年末から引き続き外食需要はおおむね堅調、訪日外国人のインバウンド需要も都市部や人気の観光地を中心に好調で、外食全体の売上は前年比109.6%、19年比 113.5%となった。新型コロナの「5類」移行後初めての正月は、「ハレ的」な会食で一定の需要が継続した一方、消費者の間ではよりバリューを感じられる外食の選択が進み、利便性や費用対効果(コストパフォーマンス)が優れているメニューへの支持も強い。
ファーストフード(FF)業態は好調が継続し、売上 108.9%、19年比売上は128.6%。「洋風」は、価格改定による客単価上昇のうえに、お得キャンペーンの効果も加わり、売上は 108.1%。「和風」は、カレーや季節メニューが好調で売上 113.3%。「麺類」は、繁華街や大型商業施設で客足が回復し、112.5%。
「持ち帰り米飯/回転寿司」は、大都市圏の「回転寿司」が正月需要で堅調、売上 102.9%となった。「その他」は、「アイスクリーム」が全国的に暖冬傾向の中で客数が増え売れ行き好調、売上109.0%。
ファミリーレストラン(FR)業態は全体売上 110.7%、19年比では売上 103.2%となった。「洋風」は売上 109.9%。「和風」は、インバウンド需要が好調で売上113.0%。「中華」は、年始のお客さま感謝キャンペーンが奏功し、売上 111.1%。
「焼き肉」は、食べ放題の店舗が好調、また一部店舗では観光地のインバウンド需要が伸び、売上 109.7%。
パブ・居酒屋は、月末にかけてオフィス街立地の店を中心に中小規模の法人宴会が戻り、売上は 110.1%、19年比で 65.7%。
ディナーレストラン業態は関西では能登半島地震の影響で宴会のキャンセルが一部で見られたが、他の地域ではインバウンド需要が堅調に推移し、売上 112.0%、19年比 98.4%。
喫茶業態エネルギーコストや原材料高などコストアップへの懸念は消えないが、都心部のオフィス、商店街、観光地などでは集客堅調、売上は 110.5%、19年比 99.8%となった。
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