HOTERESの月刊化、そしてこの2月に創業70周年を迎える小社に対し、海外のトップホテル企業はじめ世界で活躍する諸氏からさまざまなメッセージが寄せられている。本編では2カ月間にわたり海外から寄せられたメッセージを紹介する。
日本での数多くのサポートに感謝
オータパブリケイションズ様の70周年、そしてHOTERESの月刊化というニュースを聞き、心から嬉しく思うとともに、お祝い申し上げます。
HOTERESは57年という歴史を持ち、常に業界をサポートし、さまざまなつながりを提供し続けてくれていました。そして、私が東京に着任した際にも代表の太田進氏から日本のビジネス環境や文化など、さまざまな日本のことを教えていただき、また、それと同時に多くの方をご紹介いただきました。今思えば、最高の方から学べたことはなんと光栄であったこととか! と実感をしています。そして、その経験は実際に私が日本で過ごした8年間で大いに役立ちました。改めて感謝を申し上げます。
私はこれまでヨーロッパ、中東、アフリカ、アジアのさまざまな国でホスピタリティーの仕事を経験してきましたが、日本はホスピタリティーにおいて最高の国と言えるでしょう。実際に私は日本で生活をし、働くことを大変楽しむことができました。IHGの日本の代表として素晴らしいメンバーたちを率い、働くことができたことはこの上なくやりがいのあることでした。
そして、私が日本での勤務の間、まさに日本の魅力を示すようにインバウンド観光が飛躍的に成長し、その結果IHG・ANA・ホテルズグループジャパンも企業として大きく成長することができました。同時に、新しいホテルや新しいブランドを日本のホテル市場に送り出すという貴重な経験をすることもできました。
コロナ禍で実感した日本の強さ
コロナ禍の苦しい期間は日本だけでなく世界中の誰にとっても大変な期間でした。しかし、私は日本の人々がこの大きな挫折の経験を味わっても、その後立ち直る姿勢に感銘を受けました。その回復力と、さらに強くなって戻ってこようとする姿勢は賞賛に値するもので、私はいつも畏敬の念を抱いています。
私個人としては35年にわたるアジア、アフリカ、中東などさまざまな地域での経験を積んだ後に、故郷であるヨーロッパに戻ってきました。現在はスイスのジュネーブにてインターコンチネンタルジュネーブとクラウンプラザジュネーブの総支配人を務めています。現在はスイス、そしてヨーロッパの魅力を再発見することを楽しんでいますが、数年後には間違いなく日本を訪れたいと考えています。
IHGの人間として、そして私個人として、オータパブリケイションズ、HOTERES、そして太田進氏が私たちに長年にわたりサポートをしてくださったことに感謝をしています。オータパブリケイションズ様、HOTERESのさらなる発展をお祈り申し上げます。
Profile
世界各地の有名ホテルの総支配人や重要プロジェクトにおける責任者を務めるなど豊富な国際経験を持つ。2014年 IHG・ANA・ホテルズグループジャパンの西日本のリージョナル総支配人を経て、16年1月にIHG・ANA・ホテルズグループジャパンのCEOに就任。2022年1月より現職。