アパートメントホテル「MIMARU」を運営する㈱コスモスホテルマネジメントは、実現させたいサステナビリティの三つのテーマとして、「人と働き方の多様性」「ゲスト・地域とのつながり」「環境配慮」を掲げ、MIMARUにかかわるすべての人と一緒に取り組んでいる。
「ゲスト・地域とのつながり」では、障害のある外国人旅行者に向けてバリアフリー情報をインターネットで発信しているカナダ出身のグリズデイル・バリージョシュア氏(以下、ジョシュ氏)へ障がいのある外国人の方が何を求めているかなどのインタビューを行ない自社の取り組みに反映。その一環として2024年3月から行なっているのが、全従業員に向けた「ユニバーサルマナー検定3級」取得の取り組みだ。
MIMARUのSDGs方針「みんなで安心して泊まれる」ために何が出来るかを考えたところ、「広い客室と障がい者ご家族の旅行は相性が良いのではという思いに至り、外国人も障がいのある方も、誰でも楽しんでいただける状態にすることに注力したいと考えるようになりました。資格取得の推奨は、着実に一歩を踏み出すきっかけになればとの思いで設定した目標です。また、車いすでも移動しやすいルートを紹介したアクセスマップおよび車椅子目線の館内案内を順次作成し、ホームページに掲載しました」(㈱コスモスホテルマネジメント APARTMENT HOTEL MIMARU 経営企画室 明石真実氏)。
もともと、すべての人に快適な滞在を提供してきたが、障がい者ご家族の方々の中にはクチコミでMIMARUを利用しているケースも少なくなく、また、小さいお子様がいるご家族など荷物が多い方のご利用も含め、そうした方々がより快適に利用できるよう常に考えアップデートを共有してきたという。同社では、個々の対応力に任せていた部分を、心構えや配慮の尺度を知識として得て均一化することで、より積極的な対応が実現できると考えている。
MIMARUでは、世界中から来られるゲスト一人一人の多様性を尊重し、すべての方に笑顔でフレンドリーに接することができるように、従業員を育てていきたいとしている。障害のあるゲストの視点に立って行動し、すべての人が安心して泊まれるホテルをめざしている。
ホームページに開催している、車いすでも移動しやすいルートを紹介したアクセスマップおよび車椅子目線の館内案内一例
■ ユニバーサルマナー検定について
ユニバーサルデザインの総合コンサルティングを行なう㈱ミライロ(本社:大阪府大阪市、代表取締役:垣内俊哉)が運営する障害のある方や高齢の方などへの基本的な向き合い方やお声がけ方法を学ぶ、ユニバーサルマナーの入門講座。
ユニバーサルマナーの実践に必要な「マインド」と「アクション」を体系的に学び、身につけるための検定。適切な声がけやコミュニケーションを行なうために、まずは多様な人々の特徴や心理状況を知ることから始め、その上で、日常生活や接客時における適切なサポート方法を学ぶことができる。
ユニバーサルマナー検定:https://universal-manners.jp/about