小誌・月刊ホテレス独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2024年1月結果がこのほどまとまった。今回、全国113ホテルの平均客室稼働率は64.1%(前年月60.7%)、ADRは1万3306円(同1万2360円、7.7ポイント増)、RevPARは8529円(同7503円、13.7ポイント増)となった。
前月(2023年12月)は客室稼働率において21年9月ぶりに前年同月を割っていたが、当月は再びプラスへと転じた。元旦からの能登半島地震発生、羽田空港地上衝突事故と相次ぐ災害や事故が発生し、前半は観光において自粛ムードにあったが、以降の需要により全国的にRevPARでは2ケタ増の伸長となった。
地域別では「東京(フルサービス型)」、「東京(宿泊主体型)」、「北海道」の3エリアにてADRが2ケタ増の伸びとなり、「甲信越・北陸」を除くすべてのエリアにてADRが前年月比で上回る結果となった。
各ホテルからは「復興支援関係者、2次避難者にて増加、観光客ほぼなし」、「中盤以降は徐々に動きがみられ、稼働が上がってきた」、「客室単価の伸びにより、昨年より大幅アップ(売上)」などのコメントが寄せられた。
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2024年4月号では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、24年1月の速報値(計413ホテルの都市別平均値)を掲載。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp