小誌・週刊ホテルレストランの独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2023年11月結果がこのほどまとまった。今回、全国116ホテルの平均客室稼働率は79.4%(前年月77.0%)、ADRは14,416円(同12,691円、13.6ポイント増)、RevPARは11,446円(同9,772円、17.1ポイント増)となった。
前年は10月より全国旅行支援が開始し旅行需要が喚起されていたが、当月は前年同月をも上回る2ケタ増の伸長となった。イベントの催行、インバウンドの恩恵、ビジネス需要などさまざまな要因のもと好調に推移しているが、人手不足の問題が深刻化し、客室清掃が追い付かないためデイユースでの提供を取りやめている傾向にある。
各ホテルからは「インバウンド、国内イベントの影響が大きい」、「リードタイムが伸びており、1~2週間前には満室に近い状況まで販売できている」などのコメントが寄せられた。
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2024年2月号では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、23年11月の速報値(計415ホテルの都市別平均値)を掲載。また、小誌は年明けより週刊誌を終了し月刊化に移行。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp