2019年振りに海外よりシェフを招聘するダイニングセッションが実現!東京とパリのトップシェフが、それぞれの異なるアイデンティティを表現しながら「和食材のテロワール」と「フランス料理」の融合と絆の構築を目指しお料理を創作。ゲストの皆様には、2名のシェフ、4つの手「mains(マ)」により生まれる特別コースをお楽しみいただきました!
Hoteres Online とTAROチームが本イベントに参加し、トップシェフにインタビュー。シェフのインタビューから一部を抜粋し、リアルな声をお届けします。 By NANA KINO, MIZUKI HAMAMOTO
2019年振りに海外よりシェフを招聘するダイニングセッションが実現!それぞれの異なるアイデンティティを表現しながら、「和食材のテロワール」と「フランス料理」の融合と絆の構築を目指します。2名のシェフ、4つの手「mains(マ)」から生まれる特別コース
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さて、今日はダイナースクラブ フランス レストランウィーク2023ということで、こちらの特別イベントにご招待いただいています。今日のテーマは「Four Hands」というお二人のシェフとMehdiさんを迎えてのお食事会となっています。お食事が終わったばかりなのですが、とても素敵な会でした。たまたま私は別の会で、十楚シェフのオリジナルなメニューも体験させていただいたので、今回は比べることもできて嬉しいです。ありがとうございます。
ではシェフの紹介から入りたいと思います。シェフJuso, シェフMehdiそしてシェフFannyです。では皆様のお人柄などから入りたいと思います。
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Nana: では、「自己紹介をお願いします」
十楚シェフ:はい、Opusesのシェフの十楚です。シェフが結構長めでずっと料理をやってます。日本の、ここ東京にいてたくさんの食材、生産者の方と出會うことができて色々なものを提供できるという立場になりながら高いもの、高級なものが良いものではなく良い生産者、良い方が作ったものが良いものというのを心がけて私たちが判斷した、良い方、良い作り方、良い働きかけ方,発信の仕方をしている生産者の方々の食材を使って今、料理を作っています。
(Fannyシェフへ同じ質問)
ファニー・エルパンと申します。この質問は、私にとって大切です。パリにあるル・カモンドというレストランでこの3年間、シェフを勤めております。この前に7年ほど、アラン・デュカスのグループで経験を積みました。学校を卒業しすぐアラン・デュカスの店に入り、ガストロノミー中心のレストランや、ビストロ料理を提供するレストランなどで、いろいろと学びました。また、ニューヨークのレストランでも経験があります。
(Mehdiシェフへ同じ質問)Nana: では、スーシェフ のご紹介をいただきます。
Mehdi Chef:メディ・ブセナと申します。私は、ニューヨークのレストランで経験を積み、そしてル・カモンドへ移りました。今はファニーシェフと一緒に働いてます。今までの経験では、 ミシュラン系のレストランの方が多いです。アラン・デュカスグループに関しては、エッフェルタワーの2階にあるLe Jules Verne レストランで働き、そして、いわゆるオブ・ファンのシェフのレストランでも働きました。あと、バランスの高級ホテルの ラッセンというレストラン、ディータ・アブ・ドラッグみたいなレストランにもおりました。今は、ファニーシェフと一緒に働いています。
Nana: 「ご自分のDNAをどう表現されていますか。メッセージ性や真髄とでも言いますか…」
十楚シェフ:レストランにずっと携わってきまして、その中でも「食の楽しさ」を体験してもらいたいという気持ちが強いです。それによって人を幸せに出来れば、素敵ですよね。
Fannyシェフ:非常に興味深い質問ですね。まず、食の楽しさはもちろんのこと、料理をつくる楽しさも大事だと思っています。出来るだけ、チームみんなで毎日楽しく過ごせるように努力しつつ料理を作っています。その場で料理を作るだけではなく、それぞれのチームのキャリアに色々話したり、将来のことを語ったりしています。出来る限り、新しい挑戦を歓迎します。お客様に関しては、食の楽しさや楽しい時間を過ごせるよう努力していますが、料理を召し上がっていただく他にも、何が入っているのだろう?とお客様に考えてほしいと思います。食材の組み合わせであったり、スタッフとの交流なども大事にしています。例えば、料理についての質問や飲み物について、また食べ方についてなど。お客様が楽しい時間を過ごしてほしいのは勿論のこと、良い思い出となれば本望です。
Nana: 「和食材のテロワール」と「フランス料理」の融合と絆がテーマですが、今回のコラボイベントへむけてのディスカッションやプランニングの過程について…お尋ねします。
十楚シェフ:Fannyシェフと Mehdiシェフが日本に来る前は、チャットなどで打ち合わせをしました。メニューのどこを何にする?など進めてきました。その中でお皿はこれを使ってとか、食材を日本で用意することになったりとか、そういった部分で大変ではあるんですけどせっかく日本に来ていただているので日本の良いものを知っていただいて、使ってもらいたいという思いがあったので、そこに関しては一生懸命頑張りました。
Fannyシェフ:今回は3皿を担当しました。料理には、大きな食材を一つ選んでその食材を日本のものにしました。まずは十楚シェフがナスの田楽をご用意され、次はアーティチョーク。これには和食の味として味噌をそしてマヨネーズを合わせました。そしてポトフなど、基本的に作りたいものをお伝えして、十楚シェフが美味しい食材ご用意してくださいました。
Nana: 「今回の見所的な、おすすめのお料理一品とその理由」
十楚シェフ:味わいのことで言えば、テクスチャーであったり、違った旨みですね。まぁ、食感と旨みというのは僕自身気にしているものです。あとはビジュアルの部分で色だったりしますが、今回はFannyシェフがわざわざフランスから来てくださっているので、日本の食をフランスと融合させながら出したいという考えがありました。「海と山」というテーマを、お皿を含めて付けさせてもらい、クラシカルな Soup de poisson consommeという料理でありながら、そこに現代的なフィルター方式で落としたコンソメで、Soup de poissonを作り上げました。また、全ての食材を使い切るという思いがあります。実際には私共が普段に使っている魚介類の端材を取り入れて作り上げる一皿一皿です。
Fannyシェフ: 今回のメニューで一番自分らしさを表している料理はアーティチョークです。理由は、今回提供した3品の中でアーティチョークの入った料理だけをパリのレストランで提供しています。メニューを考えている上で、パリのレストランでこの料理を提供するとお客様の反応がとても良かったので、今回日本人のお客様にも味わっていただきたいなと思いました。この料理の見所は、土はどの地域においても独特性を持っていて、土の味を丁寧に守りながらそのバランスを考えて、味噌を絡めたマヨネーズを付けました。味噌をつけると、ちょっと旨味が出てくるんですよ。それで、さらに味噌の味わいが楽しめるようになってきます。そこでアーティチョークと味噌だけだと、ちょっと柔らかすぎる味だと思い、クルトンを加え食感を楽しめるような一皿に仕上げました。
テクニックに関しては、アーティチョークは丸ごとオーブンで焼いているような作り方なので、そのままの食材を楽しめるようになっています。水に入れたり、別のものと一緒に焼いたりとかそういうことは一切やらないので、そのままの食材を楽しめるように気をつけました。本当にそれが、うちのレストランでのやり方をとても表してくれると思います。いつもお客様が食材をそのまま楽しめるように心がけています。お皿の中にいろんなものが入っているけど、メインの食材がスターみたいな存在感であるべき。いつもこの考えを冒頭に置き、ル・カモンドではいつもみんなで一緒に模索しています。そのやり方が我々を一番表していると思います。
以上
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◆イベント詳細◆
・イベント公式サイト ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2023
・開催日時:2023年9月14日(木)15日(金)2日間開催
・ランチタイム 受付開始 11:30 / ランチ開始 12:00 ディナータイム 受付開始 18:30 / ディナー開始 19:00
・会場:Opuses(オウパセズ)/ 東京都 中央区 銀座8丁目 9-4 ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座8 14F
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