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2023年3月24日号 トップインタビュー (株)カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 代表取締役会長兼社長 穂積 輝明氏

トップインタビュー (株)カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 代表取締役会長兼社長 穂積 輝明氏

【月刊HOTERES 2023年03月号】
2023年03月23日(木)
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----穂積社長にとってホテルとは何ですか。

ホテルは総合芸術だと思っています。ハード面は、美しさや空間の豊かさなどをどこまでも追求できます。ソフト面では、働く仲間の気持ちや姿勢が顧客満足に直結し、それによって感謝したお客さまの気持を感じながらよろこびを持って働くことができます。このよろこびはとても高尚で、次元の高い働き方だと思っています。そういう場の創造を含めてホテルは総合芸術だと思っています。
 
しかし、この両方を適切に制御するのは、極めて難易度が高いと感じています。それだけにピタッとはまる一点があると、それこそ芸術的に収益も出ます。ビジネスが成功するかどうかは、労働生産性を上げることに尽きると思います。そのために必要なのは、勝てるロケーションとハードを用意してあげること。これで 7割は決まります。ロケーションを含めたハードとソフトのすべてが調和してこそ事業がうまくいく。これらの水準をどう高めていくかが私の事業の本質だと思っています。

----今後のビジョンについて教えてください。

当社では経営の優先順位を明文化しています。第一が働く仲間、第二がパートナー企業、第三がお客さま、第四が地域社会、最後が株主です。少し前の数字ですが、日本のホテル業界の就業者一人あたりの年商は平均 800万円〜 900万円です。これでは満足な給料を払う事は難しいと思います。当社はコロナ前で 3400万円でした。いまはこれを 7000万円まで上げていこうと考えています。その高い労働生産性を武器に、能力が高まった仲間へ誇りある報酬で報いることを目指しています。
 
また、いまのホテル事業は 1万室で打ち止めだと考えています。カンデオホテルが攻めている中間領域の市場はぜいぜい 10万室程度だと見ており、そのシェアの 10%が 1万室なので。この目標を達成したら、働く場の提供と社会貢献が同時にできるような事業も始めたいと思っています。
 
 ホテルとのシナジー効果が期待できる業態は沢山ありますが、例えば教育もその一つです。日本は緩やかに貧困化が進んでいて大学はおろか、高校にさえいけない家庭が増えています。そうした人を受け入れるホテルビジネススクールをつくるのも一案です。学費が払えないのであれば学資ローンを組んでゆっくり返済できるようにする。卒業したら当社でなくても構わないので、ホテルに就業してもらえばよいのです。
 
本業では高収益を確保し、それをコアに持続可能な社会に貢献する。そんなホスピタリティーコングロマリット化するのが夢です。

 

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