そもそも他国に比べチップ制がなく、相対的に人件費比率が高いという特徴もあります。様々な経費も突出して割安感のあるものが見られない中、ADR水準に目を向けても観光先進諸国と比べるとやや廉価水準にも見えます。これまでからの賃貸借契約方式で固定賃料を前提とする場合は、良好で安定したマーケット環境下でない限り、賃借人側は長期的に大きなリスクを負うことになります。万一リテナントが発生した場合、幸運に信頼でき出店意向を有し実績豊富で財務健全性の高い賃借人と出会うか、所有者が自ら経営会社を設立する以外、妙案を見つけることが難しい状況となりました。
2022年9月2日号 新しい視点「ホテルの価値」向上理論 ホテルのシステム思考
第502回 コロナ禍を経て露呈した課題点
【月刊HOTERES 2022年09月号】
2022年09月01日(木)