▽ 2021年 12月 2日:11月 100人台であった感染者数が 12月 2日には、1日 1万 1535人と大幅に拡大している。294の検体を分析した結果、74%がオミクロン株であり、感染リスクが 3倍であり、過去の感染による免疫を回避する能力を持つとの報告がなされた。症状は軽症化の傾向も併せて報告された。
▽ 2021年 12月 4日:オミクロン株の再感染リスクは、これまでの変異株の約 2倍と推定されると報告された。
▽2021年 12月 4日:オミクロン株はこれまでの新型コロナウイルスと違って、通常の風邪ウイルスから発見される遺伝子コードを持っており、風邪を誘発するだけの HCoV-229Eウイルスに、同時に感染したもので、体内でこのような変化が起きた可能性があると報告された。
▽ 2021年 12月:2回目のワクチンを接種した人において、少なくとも90日後に感染リスクの緩やかな上昇が見られたと報告された。
▽ 2021年 12月:オミクロン株は、これまで検出されたアフファ株やデルタ株などとは塩基配列が大きく異なり、またスパイクタンパク質の変異数(32か所)がこれまでの変異株の数(多くとも15カ所)と明らかにことなる次元で多いと報告された。
▽ 2021年 12月3日:香港で同じホテルの向かいの部屋にそれぞれ隔離されていた新型コロナウイルスワクチン接種済みの旅行者 2人がオミクロン変異株に感染していることが確認されたが、2人の間に直接の接触がなかったことから空気感染が起こった可能性が高いと結論付け報告された。
▽2021年 12月:グラクソ・スミスクライン(GSK)より、米国 Virバイオテクノロジーと共同開発した「ソトロビマブ」について、初期段階の研究データでオミクロン株全てのスパイクタンパク質変異に有効であると報告された。
▽ 2021年 12月 8日:日本人の約6割が持っているが、欧米人は 1割から2割しか持たない白血球の型である「HLA-A24」という免疫タイプの細胞が新型コロナに感染した際、「QYI」というペプチドが出現し、キラー T細胞が効率的に反応することが判明した。同じ免疫タイプで新型コロナ未感染の人の細胞を採取し QYIを投与すると、83.3%でキラー T細胞が反応し増殖したと報告された。▽ 2021年 12月 8日:ファイザー社より、オミクロン株は従来のウイルスと比べ、2回の接種での有効な抗体の量が大幅に減少したが、3回目の接種で抗体が25倍に増え、従来のウイルスに対する2回接種の効果と同程度の水準になったと報告された。
▽ 2021年12月 8日:スパイクタンパク質の頭に当たる部分の形が温度やPhなどで柔軟に変化することや、柄に当たる部分に柔軟性があると報告された。
▽ 2021年 12月:南アフリカでオミクロン株が確認された初期に、実効再生産数がデルタ株の 4.2倍に上ったと報告された。
▽ 2021年 12月 7日:南アフリカ、オーストラリア、カナダで発生した 7件のオミクロン株への感染例で、PCR検査では確認ができないステルス性のオミクロン株が発見されたと報じられた。
▽ 2021年 12月 9日:オミクロン株に感染し入院した人のうち、酸素吸入や人工呼吸器が必要となった重症患者は 31%、デルタ株では 66%から 67%であったと報告された。
▽ 2021年 12月:エアロゾル中にある肺の粘膜物質「ムチン」がマイナスの電気を帯びており、プラスの電気を帯びている新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に引き寄せられていると報告された。ムチンは、ウイルスをダメージから守る保護膜として機能しており、デルタ株は従来株よりプラスの電気が強く、オミクロン株はデルタ株よりもさらに強いと報告された。現時点におけるオミクロン株の現在の特徴を整理しますと、現時点では重症化の懸念はやや低いとの報告がある一方で、デルタ株以上の感染力及び伝播力、細胞内増殖力が懸念される状況です。
そこで以下では、特に無症状罹患者に備え、客室清掃時における注意点を整理しておきたいと思います。
2022年1月28日号 新しい視点「ホテルの価値」向上理論 ホテルのシステム思考
第475回 現時点求められるオミクロン株対応とは(2)
【月刊HOTERES 2022年01月号】
2022年01月27日(木)