来年 5月、バラ園のバラに囲まれたフォトスポット設置
----確かに結婚式の前後に温泉や観光も含めた、旅とウエディングの組み合わせはこれからの時流になる可能性を秘めています。
来年 5月下旬にはバラ園の中で、バラに囲まれたフォトスポットを設置する予定です。花巻温泉のバラ園は小高い丘の上に、段々に植えられています。平面ではありませんので、ちょうどバラに囲まれたスポットがあり、そこをウエディングの写真スポットとすることでインスタ映えする写真の撮影を実現することができます。このスポットはウエディング専用ではなく、バラ園に来園された方も解放し、自由に撮影いただけるようにいたします。バラ園に来園される方はバラが大好きという方が多くいらっしゃいますので、来園料800円でバラの囲まれた写真は唯一無二のものとなることでしょう。
----バラに囲まれた写真スポットは話題性もあり楽しみですね。写真スポットしかり、一日で 1300個販売されたアンコがずっしり詰まった花巻温泉名物アンパンなど、常にユニークなアイデアをお持ちですね。
私は常日頃、デッドスペースを探しています。ゆくゆくは広い露天風呂にしたいのですが、ホテル千秋閣の隣で温泉ベーカリーの向かい側に服を着たまま温泉を気軽に楽しめる「足湯・手湯」をオープンいたしました。またコロナ禍のニーズに応える為に家族風呂を 4室新設する計画中です。さらに「佳松園」の大きめの 2部屋の前にある庭園を生かして露天風呂を新たに設置しようと、図面を作成しております。大浴場を敬遠されている方にも安心して森林浴を楽しんでいただければと思います。このようにデッドスペースを活用することで新たな売り上げや新たな顧客開拓につながります。花巻温泉にはまだまだ宝の宝庫があります。これからもデッドスペースを宝庫に変え、常に話題性、情報発信のためのものを作り出していきたいと思います。
和宴会場改装、約 1000万円投じて外販事業に着手
----コロナ禍の中、外販事業も立ち上げられたとお聞きしました。
今年 1月に外販事業準備室を立ち上げ、6月に外販事業部として部門化いたしました。コロナ禍において宿泊や宴会事業が低迷している中、ホテルメイドの料理を家庭でも楽しんでいただけることが目的です。実施に当たり、ホテル花巻にある和宴会場の全面改装を行ない、専用の外販梱包室を新設するほか、大型冷蔵庫も備え、約 1000万円を投じて調理後の商品に迅速に配送できる態勢を整えました。6月 8日には公式オンラインショップをリニューアルオープンし、現在 35品目以上、取り扱っております。赤ワインと鳥のブイヨンなどで 8時間以上煮込んだ「牛たんシチュー」は花巻市のふるさと納税品として人気で、花巻市の納税額は、一昨年前 6億円でしたが、29億円に達し、花巻市にも貢献することができました。今後は地元企業などと連携したコラボ商品や季節限定のおせち料理(冷蔵)を全国的に展開していく計画です。
----6億円が 29億円とはおどろきです。最後に今後の展開をお聞かせください。
団体客を中心に運営してきた大型旅館から個人にシフトしていくためには、まだまだ課題が山積しています。インバウンドにおいても日本における隔離期間の改善がされなければ、回復していくことは難しいことでしょう。GoToトラベル頼みの風潮が強いのですが、GoToトラベルに頼らずとも活発な運営ができるよう、AQS(宿泊施設および設備・料理・サービス)に磨きをかけ続けるとともに、常に話題性のある改革、企画に取り組んでいきたいと思います。