北前船寄港地としての能代市
江戸時代から明治時代にかけて、日本海運で活躍した商船として「北前船」の歴史がある。北前船は、各地の荷主に依頼されて品物をA 地からB 地に運ぶ運送屋ではなく、航行する船主自身が商品を各港で買い、それを他の地で売買することで利益を上げる廻船のことである。大阪から瀬戸内海を経由し、下関・関門海峡を抜け、日本海を陸に沿って北上し北海道の根室・釧路にまで船を進め、各地の名産品を買い求めそれを帰路の寄港地で売買しつつ大阪に戻った。奥羽地方の港では鼠関(ねずみのせき)、酒田、本庄、湊、白川などと並んで野代(現・能代)も有力な寄港地であった。現在も多くの歴史遺産が残されている。当市は平成30 年に日本遺産北前寄港地として認定された。遺産の主なものとして「八幡神社御神燈」「日和山方角石」「長久寺の挽き臼の墓」など「北前文化」の薫り高い史跡が残されている。
面積は全国第6 位
秋田県の面積は11637.5km2で全国第6 位と、新潟県より小さく、岐阜県より大きい。人口は98.5 万人で全国38 位。香川県より多く、富山県より少ない。年齢構成をみると、14 歳以下の幼年人口は9.8%、15 ~ 64 歳の生産年齢人口は53.6%、65 歳以上の老年人口は36.5%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は2.7 兆円で全国39 位。一人当たり所得は269.9 万円であり、全国で大分県に次いで35 位となっている。産業別構成比をみると、第1 次産業は3.2%、第2 次産業は24.2%、第3 次産業は72.6%で、全国平均と比べると第1 次産業比率が高い。工業出荷額は1.3 兆円で全国43 位、人口当たりは133.5 万円で全国41 位となっている。
ホテル旅館数の伸びは全国平均を下回る
飲食店数は14 年で5006 店。内訳をみると、食堂・レストランが678 店で13.5%、専門料理店が1132 店で22.6%を占める。その中で多いのは中華料理店の478 店で9.5%を占める。次いでその他の専門料理店が294 店の5.9%と続いている。そのほか、すし店が224 店(4.5%)、そば・うどん店が170 店(3.4%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは1339 店(26.7%)、酒場・ビアホールは1126 店(22.5%)と多く、両者で49.2%を占める。以上のほか喫茶店は220 店(4.4%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は100 店(2.0%)である。09 年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は603 店である。ホテル・旅館の施設数は18 年で547 軒、客室数は1 万5734 室で、2010 年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 12.6%に対して当県は▲16.2%、客室数は全国の5.0%に対して当県は▲9.0%の伸びで、ともに平均を下回っている。
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