外食全体の売り上げ前年比86.0% コロナ新規感染者数は下げ止まりで、回復は限定的
9 月は、コロナの新規感染が8 月上旬をピークに減少傾向を見せはじめたことで、特に月後半の4 連休(シルバーウイーク)には一部で売り上げが前年並みまで回復、外食全体の売り上げは前年同月比86.0%と前月より2 ポイント増えた。しかし、感染者数は“下げ止まり”で、企業の在宅勤務が続く中、特に繁華街・ビジネス街、ディナー時間帯、飲酒業態の営業は苦戦している。また、前年より休日数が1 日少なく、西日本が台風の影響を受けたことも回復に水を差したと言える。
業態別では、ファストフード(FF)業態は引き続き業種間で回復に差があるものの、テイクアウトとデリバリーの需要が堅調な洋風がけん引し、全体売り上げは95.5%となった。「洋風」は、ドライブスルーのテイクアウトやデリバリーの浸透などもあり、前月ほどではないものの好調な売り上げで103.3%となった。
ファミリーレストラン(FR)業態は、月後半にかけて客足が緩やかに回復し、全体売り上げは80.3%となった。「洋風」「和風」「焼き肉」は、4 連休に前年並みまで回復するところもあり、売り上げはそれぞれ75.7%、77.7%、91.7%と前月より上向いている。
飲酒業態は、東京都による飲酒業態の営業時間短縮要請(15 日まで)や夜の客足停滞、ほぼ皆無の法人の大規模宴会などから業態全体の売り上げは51.1%、「パブ・ビアホール」は売り上げ44.4%、「居酒屋」は52.8%と、大幅回復への道のりはいまだ遠い。
ディナーレストラン業態は、GoTo トラベルの旅行客など、立地によって集客の差がみられるものの、宴会需要ではなく小規模の会食を中心に少しずつ回復し、売り上げは71.3%となった。
喫茶業態は依然としてビジネス街立地での客足の戻りが弱く、売り上げは72.5%となった。
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