●残念、唐津くんちコロナで中止
佐賀県の観光イベントの中で全国的に名を知られているのは「唐津くんち」であろう。これまで多いときは50 万人にのぼる観光客を集めてきた。しかし、ご多聞にもれず本年11 月の祭りは曳ひきやま山行列が中止になり、寂しい限りである。唐津くんちは、巨大な曳山が笛、太鼓、鐘の囃はやし子にあわせて、曳子たちの「エンヤ、エンヤ」「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声とともに市内の下町を巡行する。歴史的には江戸期1661 年ころ、寛文年間に始まったとされている。お祭りは11 月2、3、4日の3日間行なわれ、曳山と呼ばれる山だし車は14 の町別に独自の作りもので飾られている。例えば、刀町の「赤獅子」、材木町の「浦島太郎」、呉服町の「義経の兜かぶと」、魚屋町の「鯛」など。この祭りは国の民俗無形文化財に1980 年に指定され、さらに平成27(2015)年にはユネスコ無形文化遺産の指定も受け全国的にも、歴史的にも極めて価値が高い。来年は盛大に復活することを期待したい。
●生産年齢人口56.4%で全国平均を上回る
佐賀県の面積は2440.7?で全国42 位と、鳥取県より小さく、神奈川県より大きい。人口は82.4 万人で全国42 位。福井県より多く、山梨県より少ない。年齢構成を見ると、14 歳以下の幼年人口は13.6%、15 ~ 64 歳の生産年齢人口は56.4%、65 歳以上の老年人口は29.9%で、全国と比較すると15 ~ 64 歳の生産年齢人口比率がやや高い。県民分配所得は2.1 兆円で全国44位。一人当たり所得は250.9 万円であり、全国で熊本県に次いで43 位となっている。産業別構成比を見ると、第1次産業は3.2%、第2次産業は29.4%、第3次産業は67.4%で、全国平均と比べると第1次および第2次産業比率が高い。工業出荷額は2.1 兆円で全国38 位、人口当たりは249.1 万円で全国24 位となっている。
●ホテル増加率は平均を上回り順調
飲食店数は14 年で4050 店。内訳を見ると、食堂・レストランが449 店で11.1%、専門料理店が1070 店で26.4%を占める。その中で多いのは日本料理店の359店で8.9%を占める。次いで中華料理店が326 店の8.0%と続いている。そのほか、すし店が162 店(4. 0%)、そば・うどん店が146 店(3. 6%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは971 店(24.0%)、酒場・ビアホールは821 店(20.3%)と多く、両者で44.3%を占める。以上のほか喫茶店は278 店(6.9%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は146 店(3.6%)である。09 年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は443 店である。ホテル数は17 年で58 軒、客室数は4748 室で、2000 年からの伸び率を見ると、ホテル数は全国の26.5%に対して当県は34.9%、客室数は全国の45.9%に対して当県は57.5%の伸びで、ともに平均を上回っている。
----
※各種図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入をお願い申し上げます。
2020年11月6日号ご注文フォームはこちら
https://ec.hoteresonline.com/products/list.php
----