皆さんこんにちは。ホテルマネジメントをサポートする/亜欧堂の堀口と申します。
オータパブリケイションズ様のご好意により、情報のシェアもかねてコラム的なものを書かせていただく機会をいただきました。
初回はきっかけとなった「ホテル業界の方にもっとニュースに触れてほしい」件について書かせていただきます。
そんなに早く需要は戻りますか
2020年5月に開催されたあるホテル業界向けウェビナーでのこと。
インバウンドの回復時期を問うアンケートを出席者に投げかけてありその結果が報告されたのですが、2018年の実績並みに回復する時期を尋ねているのに、回復時期が僕自身の見解や意見交換したものよりもかなり早い時期だとする方が多かったのです。
気になったことは自分で調べたい性分なので、亜欧堂でアンケートを取りました。残念ながら回答数112程度ですので統計的に意味のある数字とは言いにくいのですが、それでも面白い傾向が見られれたと思っています。先のウェビナーと同じインバウンドが2018年相当に回復する時期を尋ねたところ、最も多かったのは2021年春頃で28%です。次に多いのが2021年夏頃で27%。これは先のウェビナーで拝見したものとほぼ同じ状態でした。
回答者属性
インバウンド回復時期のアンケート結果
早い時期に回復すると予想した人はニュースを見ていない
さて、亜欧堂のアンケートには次の2つの質問が加えてあります。
1. 需要回復の判断に用いたニュースソース
2. 需要回復の判断に用いたニュースのテーマ
ニュースソースは新聞や業界内の情報交換といった情報源、ニュースのテーマはワクチンの開発動向や各国の規制状況といったニュースの内容に関するものです。
ニュースソース数・ニューステーマ数を回復予測の時期毎に集計すると面白い傾向が見えてきます。どうも、回復時期が早いと予測する人ほどニュースソースの数もニューステーマの数も少ない傾向があるのです。
これが「もっとホテル業界の方にニュースに触れてほしい」と思うようになったきっかけです。
回復時期とニュースソース数・テーマ数平均
ニュースクイズを始めてみたら
誰もが経験のないコロナ禍で先行きを見通し様々な判断を下すには、なるべく多面的な情報が必要だと思っています。
そこで、以前からFacebookの亜欧堂ページで細々とやっていたニュースのシェアに力を入れるようになりました。今ではFacebook内の他のページと比較してもエンゲージメント(投稿のクリックなど何らかの反応をしてくれた人)はかなり高くなっています。
また、単にニュースをシェアするだけではなく毎週土曜日に「ホテル業界ニュースクイズ」を始めてみました。その週に報道されたニュースなどの中から亜欧堂が「意識してほしい」と思っているものを5個選びクイズにしてあるものです。
ところが、始めてみると想像以上に正解・不正解が問題毎に偏ります。
ここでも「ホテル業界の方はあまりニュースを見ていないのではないか」という疑念が膨らんでしまいます。
いくつか回答状況のサンプルを挙げておきます。
ちなみに回答者の属性はホテル業界歴10年以上の方が毎回多いようです。
2019年の旅行消費額に訪日外国人旅行客が占める割合は?
東京都の人口は?
フランスの一部のホテルを指す「パラス」とは?
2019年9月12日時点で累計陽性者数が世界第2位の国は?
正答率の低いサンプルばかり挙げてしまいましたが、最新の2020年9月12日時点のクイズでは54人に挑戦していただき平均点は50.74点、もっとも挑戦者が多かったのは初回で205人に挑戦していただき平均点は58.54点(いずれも100点満点)という状況です。非常に申し上げにくいのですが、平均点は80点程度になるように問題を組んでいるつもりなので、もうちょっと正解率を上げたいところです。
幅広い情報を手に入れよう
考えてみると、今の時代は意識して広く情報の間口を広げていないと情報が偏りやすいようです。SNSやニュースアプリに流れてくる情報は自分が好んで見るものだけに調整されていくようになっています。
まずはニュースクイズで遊んでいただき、ご自身の情報感度を確かめてみてください。
https://aoudo.blog/archives/4049 (亜欧堂ブログページにリンクしています)
また、亜欧堂Facebookページではほぼ毎日気になるニュースをシェアしています。
https://www.facebook.com/AOUDO
すでに情報感度の高い方には釈迦に説法の内容でしたが、心当たりのある方はこんなところから情報感度を上げていただき、より良い判断に役立てていただければと思っています。
- 株式会社亜欧堂
代表取締役 - 亜欧堂 堀口 洋明 プロフィール