■中西さんがナイトエンターテインメント市場でやられたいことはありますか?
基本的にロケーションビジネスと音楽コンテンツに関連したさまざまな場面にかかわっていければと考えています。具体的な課題としては 2018年に銀座にオープンした「PLUSTOKYO」が開業から 1年たち、“銀座”というロケーションで継続して文化を発信し続けていくために、よりステップアップした店舗運営を展開するためのブラッシュアップをしたいと考えています。
中でも本年はインバウンドの力が特に強くなる年だと思いますので、そこにアピールして、力を入れていく必要があると感じています。ただ時流に合わせた一過性のアピールというのは違うと考えていて、10年 20年と残る店づくりの一環にオリンピックイヤーがあるといった視点からどうコンテンツを提供し、発信していくかが大切だと思いますし、文化を創生し、醸成する“場”としてわれわれが何を持てるか、何を提供できるのかをより探求したいと思っています。またナイトに限りませんが、エンターテインメント業界で活躍する人材の育成にも携わりたいですね。どんなこともそうですが最終的には人ですから、人育てにかかわる教育ビジネスも将来的には行なっていきたいと考えています。
中西 正人 氏 MASATO NAKANISHI
(株)フェイス専務取締役 最高戦略責任者/(株)フェイス・ワンダーワークス代表取締役社長
(株)フェイス・プロパティー代表取締役社長/(株)ワクワクワークス代表取締役副社長
1990年、任天堂(株)に入社し法務を担当。以来、日本の音楽コンテンツの新しい市場創造に尽力するとともに、携帯電話向け着信メロディーの海外普及を目指す。2002年には、米国サンフランシスコにフェイス・ウエストを設立し、CEOに就任。欧州市場展開を行うため、同年フランスのデジプラグを買収、CEOを兼務。また中国の有力コンテンツプロバイダのAny8およびニチメングループと合弁会社AnyMusicを設立。世界規模の市場創造を推進するため、各地域の有力パートナーとの提携を積極的に行った。07年にいったん退社、17年3月にふたたびフェイスに参画し、同年5月に(株)ワクワクワークス代表取締役副社長に就任。18年銀座に「PLUSTOKYO」、19年西麻布に「CROKET MIMIC TOKYO」をオープンし、上場企業としていち早くナイトタイムエンターテインメント業界へ参入し、新たな市場を開いた。