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株式会社パシフィカ・キャピタル 株式会社なんばホスピタリティ 代表取締役社長 セス・サルキン氏

2020年7月「フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波」開業!新しいホテルの現場に求められるのは 命令を待つのではなく、スタッフの判断で積極的に付加価値を創造するチーム

2020年01月16日(木)
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2020年7月1日に「フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波」が開業する。日本初上陸となる「フェアフィールド・バイ・マリオット(Fairfield by Marriott)」ブランドの歴史は、マリオット・インターナショナルの創業者、John Willard Marriott Sr.(1900-85) が妻のAliceと共に、1951年にアメリカ・バージニア州でFairfield Farmという農園を取得したことに始まる。この農園での素朴でシンプルながら温かく楽しかった滞在の思い出をベースに、87年にジョージア州アトランタに開業したマリオット初のセレクトサービスホテルは、Fairfield Innと命名された。その後、着々とホテル数は増加し、2017年にはブランドが30周年を迎え、19年には全世界1000店舗規模にまで成長している。「ウェルカム・トゥ・ザ・ビューティ・オブ・シンプリシティ」をコンセプトに、日本のホテル市場における新たな存在感を創造しようとしているフェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波が求める人材、そして運営する企業の基本姿勢とはどのようなものなのか? マリオット・インターナショナル社とフランチャイズ契約を結び、フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波を運営することになった㈱なんばホスピタリティ、並びにプロジェクトを開発・推進する親会社である㈱パシフィカ・キャピタル、両社の代表取締役社長である、セス・サルキン氏に話を聞いた。


株式会社パシフィカ・キャピタル
株式会社なんばホスピタリティ
代表取締役社長
セス・サルキン氏

供給過多の日本のホテルマーケットで
「いいホテルだ」と感じてもらえる施設にしたい
 
 日本のホテルマーケットは供給過多の状況を迎えつつあるが、その内訳を見てみるとビジネスホテルの数が依然として圧倒的で、その他のカテゴリーのホテルの供給は十分とは言えない。セス・サルキン氏はそう語る。
 
サルキン 日本におけるホテルの供給は多いが、大半がいわゆるビジネスホテルで、国際基準から見て「いいホテルだ」と思える施設は決して多くないのが現状です。マリオットが世界で展開する「フェアフィールド・バイ・マリオット」というブランドは今回はじめて日本に上陸することになりますが、間違いなくお客さまに満足していただける自信があります。シンプルな美しさを追求した、しかしグローバルスタンダードに基づく最新鋭の設備を有する、国内外あらゆる目的のお客様にもご満足いただける快適なホテルとして、世界各国からレジャー・ビジネス・グループなど多様なお客様が集まる大阪難波という立地にふさわしいブランドであると判断しました。
 
 非常に幅広いターゲットに訴求できるブランドのフェアフィールドをインバウンドの人気を集める大阪に出店することで、サルキン氏はマーケットにおける存在感を打ち出していこうとしている。
 
サルキン 大阪の中でも難波はインバウンドが最も好むエリアのひとつであり、当社としてはどうしてもそこに拠点が欲しかったのです。この立地とのご縁が出来、2018年初頭からプロジェクトは動き始めました。
当初は様々なブランドを検討しました。難波は多様な表情を持つエリアです。混沌としていることで人気を集めている地域もありますが、その立地ではファミリーは逆に行きづらいという面があります。そこで繁華街の真ん中ではないものの、比較的落ち着きのある静かな元町エリアに、ファミリーも利用しやすいホテルを開発しようと考えたのです。難波駅まで徒歩5分ですから、利便性についても問題ありません。
 

ハッピーなスタッフが接客することで
ホテルのお客さまもハッピーになれる
 
 フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波が提供する接客スタイルは、どのようなものになるのだろうか。
 
サルキン フェアフィールドは3.5スターといったところに位置付けられるホテルであり、ラグジュアリーセグメントではありません。しかし、それだからこそ、提供するサービスはシンプルかつスピーディで、しかも心のこもったものである必要があります。例えば、このホテルには専任のコンシェルジュはいませんが、スタッフ一人一人がなんばエリアを愛し、お客様にホテル周辺でのユニークな体験や美味しいお店を紹介できることを喜びと思ってほしいと思います。
 親会社のパシフィカ・キャピタル、運営会社のなんばホスピタリティは、ともに非常に合理的な考え方をする企業です。サービス残業はありませんし、無駄な会議や稟議プロセスも無く、自分の仕事を時間内に終わらせて定時で退社することが当たり前の習慣です。人生は仕事だけではありませんから、社員にはきちんとライフワークバランスを保ってもらいたいのです。
もちろん本社とホテルの現場では若干の違いが出てくるでしょうが、いずれにしても趣味などのプライベートタイムを楽しむことは人生において大事であることには変わりありません。フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波で働くスタッフにも、しっかりプライベートを楽しんでもらえる環境を提供していきたいと思っています。
 働くスタッフがハッピーであれば、お客さまもハッピーになります。スタッフが自分の人生を楽しんでいるという感覚は、お客さまにも自然と伝わるものです。逆にお客さまがハッピーにならなければ、スタッフの接客もうまくはいかないでしょう。
 
 効率を重視しながら仕事を進めるということは、その分それぞれのスタッフが自ら判断することが求められるということでもある。
 
サルキン 私たちの会社では、全スタッフが自分の範疇において自分で何をすべきかを決めて進行させる姿勢を基本にしています。フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波の現場でも、上司からの指示を待つのではなく、スタッフ全員が自発的に行動を起こし、付加価値を創造していくことが求められます。スタッフの判断でお客さまにプラスアルファのサービスを提供できるチャンスがあれば、躊躇せず積極的に取り組んでほしいのです。
 お客さまの満足度の向上につながることであれば各スタッフの責任で進めてもらってかまいませんし、コスト削減や効率アップにつながるアイデアも現場からどんどん提案してほしいと思っています。
 
 フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波で仕事をすることによって、将来のキャリアアップの可能性はどのように広がっていくのだろうか。
 
サルキン パシフィカ・キャピタルは引き続き、2021年春開業予定の「モクシー京都二条」など、全国に新たなホテルを開発・運営していく予定です。マリオット系列以外のブランドを展開する可能性も大いにあります。グループ内でのキャリアアップ、働く拠点の選択肢の拡大など、チャンスは十分に用意されています。
 もしも本人から希望があり、すぐれた能力を持つ人物であれば、複数拠点のマネージメントを担う人材として大抜擢していく可能性もあります。本社への異動希望があってもいいですし、同じ現場に居続けてもいいでしょう。キャリアアップを求めて、別の現場を希望する人がいてもいい。私たちは社員一人ひとりの希望やプランに柔軟に対応していく所存です。
「受け身ではなく、積極的に自分の能力を生かす」というパシフィカ流を理解して、そのための技術を吸収してもらうことで、長く勤める価値を感じていただける企業だと思います。


「人にやさしい総支配人」とともに
ホテルを創っていく「柔らかいマインド」
 
 フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波の総支配人に起用した佐藤達也氏のキャラクターを、サルキン氏は「人にやさしい総支配人」と表現する。
 
サルキン 彼は担当者ができる限り自分で問題解決して、解決できない場合はすぐに上司に相談するというパシフィカ流の仕事の進め方を理解している総支配人です。「人にやさしい総支配人」の意味するところは、各スタッフに責任を与えて、マイクロマネジメントはしない「スタッフの主体性を重視する」姿勢を貫くことができるということです。スタッフが自ら問題を解決しようとするとき、様々なことを学び、創造力を身につけることができます。上司からの指示を待っているだけでは何も学べません。
「人にやさしい支配人」とともに新しいホテルを創っていくスタッフに求められるのは「柔らかいマインド」。新卒であっても中途採用であっても、パシフィカ流を受け入れるだけの余地が心の中にあるかどうかが問われる。
 
サルキン フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波はフランチャイズ契約に基づいた運営です。フェアフィールド・バイ・マリオットのブランド力とマリオット・インターナショナルの知名度、信頼性、送客力を十分に活用し、ブランドスタンダードを守りながら、運営の更なる改善や業務の効率化に関しては、なんばホスピタリティは独自の工夫をすることが出来るのが、フランチャイズ方式の大きなメリットです。
 個人が働く場所をフレキシブルに選べる今の時代、スタッフに長く勤続して頂けるよう、私たちは差別化された労働環境を提供していきます。


Seth Sulkin
パシフィカ・キャピタルの創立者であり代表取締役社長。日本とアメリカ両地において、双方の企業や政府に対する対外投資・誘致に関するコンサルティングと輸出事業を行なう。豊富な日米企業間のビジネス経験と、巧みな日本語、そして日本政府と実業界での広範な人脈を元にパシフィカの成長を導く。スタンフォード大学院卒(日本政治・経済専攻)。
同社のホテル開発は2017年開業の「モクシー東京錦糸町」、2018年開業の「オークウッドホテル&アパートメンツ新大阪」(運営委託)と続き、今回の「フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波」が初のフランチャイズ契約による自社運営となる。
 

《お知らせ》 
現在、フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波では
「自発的に動いてチャレンジできる職場」を求める新しいメンバーを募集しています。
興味をお持ちの方は以下リンクよりご覧ください。
>>ホテレス求人情報ページへ<<


概要
会社名 : フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波(株式会社なんばホスピタリティ)
所在地 : 大阪市浪速区難波元町二丁目
アクセス : JR 難波駅、南海電鉄・大阪メトロ難波駅から徒歩約 5 分
敷地面積 : 1,669.48 ㎡ (登記簿面積)
延床面積 : 10,978.96 ㎡
構造 : 鉄骨造 地上 14 階
客室数 : 300
附帯施設 : レストラン(一部会議室用途として利用可)・ジム・駐車場
開業予定 : 2020 年7月


〈本レポートは2回に分けて紹介をしています〉
1、フロンティア・スピリットを持つ人たちが集まって面白いことをするホテルにしたい / フェアフィールド・バイ・マリオット大阪難波総支配人・開業準備室長佐藤達也氏

2、新しいホテルの現場に求められるのは 命令を待つのではなく、スタッフの判断で積極的に付加価値を創造するチーム / 株式会社パシフィカ・キャピタル株式会社なんばホスピタリティ代表取締役社長セス・サルキン氏(今回)
 

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