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2019年11月22日号 インターネット動画、ミラーリングなどの多機能でインバウンドニーズに応える 「ブラビア」とスマートスピーカーが機能連携

インターネット動画、ミラーリングなどの多機能でインバウンドニーズに応える 「ブラビア」とスマートスピーカーが機能連携

【月刊HOTERES 2019年11月号】
2019年11月21日(木)
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ソニーマーケティング(株)は多機能な 4Kテレビ「BRAVIA(ブラビア)」を活用することで、宿泊施設に向けてインバウンドへの対応を強化するシステムの提案に注力している。2020年を境に国内外の宿泊客の数は大きく転換し、さらに働き方改革や少子高齢化によって宿泊施設における国内のビジネス需要が減少していくことになる。こうした社会背景の中、インバウンド利用も多くなっていく宿泊施設の客室に設置されたテレビで視聴される各種コンテンツの内容についても、グローバルなニーズを把握しておく必要があるだろう。

 

「プラビアとマーケットの拡大が見込まれるスマートスピーカーが連携したことで、キャストなどの機能に加えて多言語によるFAQ対応やオーダー、清掃依頼、音楽鑑賞、検索など、あらゆるスマートスピーカーが提供可能な機能によって、宿泊施設に宿泊する訪日旅行者及び国内旅行者の満足度をさらに向上することができ、より大きな可能性を宿泊施設の皆さまに感じていただけると考えています」と言う真砂野透氏

テレビによるインターネット動画の視聴時間は増加傾向

インターネット動画の視聴時間をグローバルに比較してみると、テレビによるインターネット動画の視聴時間は増加傾向にある。海外の人々にとってインターネット動画の視聴は圧倒的に当たり前の行動になっているのである。また、テレビの接続機器に関するグローバル比較を見ると、特に中国やインドで多くの人々がテレビにスマートフォンを接続してミラーリングやキャストを楽しんでいることが分かっている。ホテルにおいても自分のスマホに入っている音楽や映画、ライブ映像を高品質の音響で楽しみたいという宿泊客の要望が目立ってきている。

宿泊施設の客室においてこうしたニーズの変化が見られる中、マーケットでは AIアシスタントによるスマートスピーカーの存在感が大きくなってきている。スマートスピーカーの市場が日本でもこれから大きく伸びていくことは既に確実視され、今後客室においても照明やエアコンをコントロールするツールとしてスマートスピーカーが活躍するシーンは増えていくだろう。

「ブラビアとしても、拡大するインバウンドに向けた客室システムの拡充を図っていきます」とソニーマーケティングジャパンビジネスソリューション本部開発営業部統括部長の真砂野透氏は言う。「多言語対応、インターネット視聴、ミラーリング、高速通信によるシアターと音楽鑑賞などの強化はもちろん、ブラビアにスマートスピーカーをつなげたシステムの提案を加えて、最新のグローバルニーズに応えていきます」

お客さまに最新のサービス体験をもたらし、宿泊施設が抱える問題を解決

ブラビアと今回機能連携したのは、TradFit(トラッドフィット)(株)が提供する「スマートスピーカー」を使ったシステム。テレビの電源のオン/オフ、チャンネルの切り替え、音量の調節といった基本操作にとどまらず、ブラビアに搭載されたインターネット動画の起動、スマートフォンコンテンツのキャストといった機能についても音声で操作できる。これまで宿泊施設向けでは存在していなかった新しいシステムが、ホテルの客室を舞台に構築されることになったのである。

ブラビア×TradFitのシステムは、ニュース、音楽、ラジオの再生、アラームセットからルームサービス、客室清掃のオーダー、フロントとの通話まで、音声によって制御可能な環境を生み出してくれる。日本語もしくは英語で操作された記録はサーバーに蓄積され、宿泊施設は可視化されたデータの活用で業務改善につなげることができる。

「お客さまに最新のサービス体験をもたらすだけでなく、宿泊施設が抱える課題のソリューションにもつながります」とTradFit代表取締役の戸田良樹氏は言う。「人手不足、離職率の高さ、ワークライフバランス、多言語対応の難しさで苦しむ宿泊施設の悩みを、私たちのシステムによって解決していきたいと思います」

客室にスマートスピーカーを設置することで、FAQやオーダーについてフロントに電話してもらう代わりに、音声制御で応えることで業務効率化を実現。レストラン、スパなどの館内施設のリコメンドもできる。近隣の観光スポットなどのリコメンドも可能で、ローカル情報を人手をかけずに提供できるようになる。「お客さまのアカウントによる接続は個人情報流出のリスクがあるため、宿泊施設としては導入できない状況にありました。今回のシステムは、客室の IoT化への道筋が一気に開けました」と真砂野氏は言う。

「テレビは宿泊施設に宿泊するお客さまにとって、絶対的に必要な存在だと思います」と言う戸田良樹氏。「ブラビアとスマートスピーカーをつなぎ合わせることで、宿泊客のユーザー体験の価値を向上することができ、宿泊施設のブランディングにもプラスの影響を与えていけるはずです」

視覚的、聴覚的なもので快適性を向上するアーバンブティックホテルの方向性に合致

 ブラビア× TradFitの最新システムの価値に対して、素早い反応を示したホテル企業がある。「ホテル経営のあらゆるボーダーを取り除く」をビジョンに掲げ、「1棟1ブランド」の考え方をベースに、個性的なコンセプトとデザインによってオーナーに向けて独自のホテルの所有を実現する(株) 7gardenである。今回このシステムが導入されるのは、2019年11月 17日に福岡・博多にグランドオープンする「Hotel Mei」。2019年8月下旬に戸田氏と「何かこれまでになかった、独創的、革新的で面白いことをしたい」という話をしたことがきっかけとなり、 7garden代表取締役の北野賢氏はスマートスピーカーによって客室を進化させるシステムの可能性を見ることになる。

 これからのホテルのサービス拡充に関して、北野氏は「視覚的なもの、聴覚的なもので快適性を向上する」という構想を描いていた。

 「映像と音楽をシームレスにする方法がないかと考えたのです」と北野氏は言う。「聴覚的なものについては、TradFitのスマートスピーカーが新しい流れを創ってくれるでしょう。そこにブラビアによる視覚的なものがつながったことで、7gardenの構想を実現するシステムに出会うことができました。インバウンドが増えていく中、ブラビアによって充実した映像コンテンツ、キャストの機能を客室に導入できることもポイントとなっています」

 アーバンブティックホテルの「Hotel Mei」は、利便性の高い立地でデザイン性や客室の広さを追求した “1点もの ”のホテルとして展開される。家具にもこだわった全 51室にブラビア×TradFitのシステムが導入され、インターネット動画との親和性が高い 4Kテレビとスマートスピーカーとの連携による新しい体験をお客さまに提供。先進性を感じさせるブランディングにつなげることで、感度が高い人々の共感を得られるホテルとしての価値を高めていく。

 ブラビア× TradFitのシステムが提供する新しい価値は、これから多くの宿泊施設の客室空間にイノベーションを起こしていくことになるだろう。

「AIが進化していくためは、シームレスなサービスを提供することが求められると思います」と言う北野賢氏。「自分のスマートフォンで調べるのか、施設内にある設備を使うのかという二択の中で、スマートフォンで調べるよりも質の高い情報がシームレスな形で提供されない限り、使われ続けることはないでしょう。その意味でも、ブラビア× TradFitのシステムは期待できると感じています」

ご購入に関する相談 は「法人のお客様向け購入相談デスク」 0120-30-1260
※ 携帯電話・PHS/一部の IP電話などでご利用になれない場合がございます
受付時間 月~金 10:00~18:00/土・日・祝日 休み


さらに TradFitでは独自のチャットシステムを開発済み。宿泊施設経験者に限定した 17言語のオペレーターによる有人チャットによりスマートスピーカーを補完し、AIと有人のハイブリッドシステムを構築している

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