日本政府観光局（JNTO）による訪日外客数・出国日本人数の19 年8 月の推計値がまとまった。訪日外客数は前年同月比2.2％減の252 万人。2018年8月の257 万8000人を約6 万人下回り、台風第21 号や北海道胆振東部地震の影響を受けた2018 年9 月以来、11 か月ぶりに前年同月を下回った。

　前月に引き続き訪日外客数が単月で 100万人を超えた中国市場や、全市場で訪日外客数が前年同月を上回った欧米豪市場では、前年同月比で 2桁の伸びを記録するなど、引き続き堅調に推移したが、訪日外客数が多い韓国市場の減速が、訪日外客数全体が前年同月を下回る一因となった。

　韓国は、前年同月比 48.0％減の 30万 8700人であった。最近の日韓情勢もあり訪日旅行を控える動きが発生していることに加え、韓中関係の改善による中国への渡航需要の回復や旅行先としてベトナムが人気になるなど海外渡航先が多様化していること、韓国経済の低迷もあり訪日者数は前年同月を下回った。

　中国は、前年同月比 16.3％増の 100万 600人で、8月として過去最高を記録。夏季休暇シーズンに伴い旅行需要が高まる中、新規就航や増便による航空座席供給量の増加に加え、1月から開始した個人査証の発給要件緩和の効果もあり、訪日者数は好調に推移した。

　米国は、前年同月比 14.3％増の 11万 7800人で、8月として過去最高を記録。好調な訪日クルーズ需要もあり、訪日者数は 2桁の伸びを記録した。

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