1927年創業の(株)テラモトは、ビルメンテナンス業界において業務用の清掃用具を提供し続けてきた老舗メーカー。
清掃用カートについてはデザイン性と多様な機能性を併せ持つ製品を打ち出し、ロングセラーとなっている。
「魅せる清掃」というコンセプトのもと、プロの現場にスタイリッシュな雰囲気を盛り込む製品を供給してきたテラモトが、ホテル業界に向けて客室清掃用のワゴンを開発。
「導入して間もないことから、これから客室オペレーションに関する新たな手順を創り上げていける余地があると考えています。それによって『ハウスキーピングワゴン S』を、より上手に使いこなしていきたいと思います」と言う宿泊部客室課支配人 芳村雅俊氏
■「1スタッフ1ワゴン」の客室清掃を
実現するために最適なアイテムと
出合った
ホテルオークラ東京ベイは、清掃用品をはじめとする環境美化用品の専門会社、(株) テラモトがホテルのハウスキーピングに向けて開発した「HOUSE KEEPING WAGON S(ハウスキーピングワゴン S)」を導入した。2018 年11 月に東京ビッグサイトで開催された「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2018」に出展したテラモトのブースで「ハウスキーピングワゴン S」と出合った宿泊部客室課支配人の芳村雅俊氏は、軽量な本体、コンパクトながら必要なアメニティやリネンを載せられる構造など、独自の特徴に興味を持ち2019 年1月からテスト導入をスタートさせた。
約2カ月の試用期間を経て、5月からの正式導入となった。今回「ハウスキーピングワゴン S」が使われることになったのはスイートルームがある2フロアで、4台導入された。
「1人の清掃スタッフに『ハウスキーピングワゴン S』を1台ずつ持たせたい」、それが芳村氏の描いた構想だった。「客室清掃時にワゴンが廊下に置かれているシーンを改善したいと考えていました。ワゴンごと客室内に入れてしまうことで、清掃時でも廊下はすっきりしたまま、お客さまの通行の妨げにもならないスマートなオペレーションを実現するためにも、『ハウスキーピングワゴン S』は最適なアイテムだと感じました」と芳村氏は振り返る。
従来のオペレーションでは1フロアにつき6台のワゴンを廊下に置き、8人から10 人の清掃スタッフが共用しながら作業にあたっていたという。
これによりスイートルームのお客さまは清掃作業の風景を目にすることのないまま、ホテルにおける滞在時間を過ごせるようになった。「ハウスキーピングワゴン S」がもたらしたオペレーションの変化は、より高い顧客満足につながる一つの価値を生み出したと言えるだろう。
「清掃用品や交換したリネン類が廊下に並んでいる風景をお客さまの目には触れさせたくない、というのがホテル側の正直な気持ちです。スイートルームに限られた形であれ、この本来的な悩みを解消できたことは、結果としてホテルブランドの品質向上につながっていくはずです」
ホテルのブランド価値向上につながる、スタイリッシュな外観デザインとホテルスタッフの使いやすさを追求した機能性を合わせ持つワゴン