ロボット以外の特徴は?
1 エアコンのない快適性
変なホテルにはエアコンが使われていない。
「空調ではなく放射(輻射)」という考えの下、窓際に並ぶ放射パネルが建物の一部であると同時に冷暖房の機能を果たす。なお、これはハウステンボス内にある実験住宅「ハウステンボススマートハウス」で先駆けて実験されたもの。
また、ハウステンボスのアイコンでもある、蓄熱性の高いレンガを組み合わせて快適な館内・室内環境を実現させている。
2 風が抜ける隙間をデザイン
春や秋など中間期には積極的な外気取り入れのため風の通り道を確保している。
3 太陽をコントロールする屋根
古来から存在する日本の建築的思想もとり入れている。夏の日射を遮り、冬の日射を取得する屋根形状のデザインを採用。
これらの工夫によって、従来の一般的なホテルのエネルギー消費量に対して約30%の削減を実現するとしている。
また、同ホテルの将来的な世界展開も視野に、輸送に適したモジュールを採用。プレハブ技術により工期短縮、人件費削減が可能となった。
デラックスルーム
デラックスルーム
さまざまな挑戦が込められたホテル
気になる料金は、時期ごとに定められた「ボトム(A)」「ミドル(B)」「トップ(C)」の3種類の料金設定の中から、オークション形式で宿泊者自身が1,000円単位で入札するというもの。これも日本ではまず聞かない方式だ。また、別で即決で予約も可能。
価格帯は、「ボトム(A)」朝食付きでは、シングルは9,000円から12,000円、ツインは13,000円から16,000円、トリプルは17,000円から20,000円。スーペリアルームは2,000円、デラックスルームは4,000円増しとなる。添い寝は1ベッドにつき小学校6年生までの1名が可能。いずれもサービス料込み、税別。
テクノロジーからオペレーション、そして販売方式までさまざまな新しい取り組みが見られる同ホテル。
ハウステンボスの澤田秀雄社長は記者会見で、「『変なホテル』は進化するホテル。現時点にとどまらず、テクノロジーの進化に合わせてこのホテルも進化する」と語るように、これからもトライ&エラーを繰り返しながらホテルとしての体制を確立していくのであろう。今後も引き続き「変なホテル」に注目をしていきたい。
スーペリアルーム