1996 年11 月1 日、ブライダル業界唯一の業界団体として、ブライダル文化及び産業の健全な発展を図るとともに、生活文化の向上に資することを目的に誕生したのが公益社団法人日本ブライダル文化振興協会（BIA）だ。特に人材育成に注力して、夏季には業界関係者に向けてブライダルコーディネーター養成講座を重ねてきた。その実績が認められ、2018 年7 月23 日、厚生労働大臣より指定試験機関として指定され、ブライダル業界の国家検定がスタートする。2015（平成27）年から国や有識者と共に準備を続けてきた野田兼義専務理事に検定内容などお聞きした。
福永 ウエディング業界は少子化や非婚化、結婚式の多様化などさまざまな影響により、ホテル・式場およびパートナー企業ともに厳しい状況となっています。そのような中で国家検定のスタートは業界で働く人たちに夢と希望を与え、明日への活力を与えてくれました。始めに、この度の国家検定の概要をお聞かせいただけますでしょうか。
野田 現在業界の営業現場では、ウェディングプランナーやプロデューサー、コンシェルジュなど様々な名称がありますが、国ではこれ等を「ブライダルコーディネート職種」として「法制化」しました。故に、国家検定は「ブライダルコーディネート職種技能検定」の名称で行われます。この検定は職業能力開発促進法第47 条第１項の規定に基づき実施されるものです。労働者の有する技能を一定の基準によって検定し、「技能士」として公証する検定制度で、昭和34 年から工業技術や技能関係から始まり、平成17 年度から指定試験機関方式が導入されました。平成27 年4 月1 日現在では、全業種から128 の職種が指定されているそうです。
