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第 119 回 鈴木 忠美  次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術 これからの人材育成

第 119 回「ささいなことで勝負」

【月刊HOTERES 2017年06月号】
2017年06月02日(金)
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鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉
1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。
 

 
サービスとプレゼントの違い
 私みたいな講師の仕事をしていると、年間では全国各地のかなり多くのホテルを泊まり歩くが、今までは客室に備え付けてある飲み物サービスと言えば、自分でお湯を沸かして飲む日本茶のパックだけだったが、最近では梅茶なども一緒に用意されているところもあれば、一歩進んでドリップ式のコーヒーパックまで客室に置かれているところも増えてきた。また、中にはチェックインしたときにレストランで飲めるコーヒーチケットを、当ホテルからサービスですと渡されるところもある。ところが今まではそれが当たり前と思っていたが、あるホテルではサービスですというと安っぽい印象を受けるから言い方を変え、「このコーヒーチケットは当ホテルからのプレゼントでございます」と渡されると、同じものながら得した感覚が強くなる。このようなとき私は良いものはすべて盗んでくる。ただ盗むというと聞こえが悪いが私の持論は、良いサービスは真似て学んで俺流に変える。つまり形あるものを黙って持ち帰ればドロボーになるが良いサービスは真似るべきで、それもただ真似るのではなく、自分のホテルや地域に合うように、進化させていくのである。要はするのは失敗、何もしないのは大失敗である。

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