2011 年に広島市内初の外資系ホテルとして開業した「シェラトンホテル広島」。業績も好調に推移しており、昨年6 月にはワンランク上の「シェラトングランドホテル広島」へとグレードアップした。今回は開業以来、総支配人の重責を担う山本博之氏に、グランドを冠した目的と今後のビジョンについて伺った。

山本 博之
1983 年 ヒルトン東京入社(後のキャピトル東急ホテル)、バスボーイ、ハウスキーピング、ドアマン、フロント、営業などホテル運営におけるさまざまな部署を経験。90 年よりウェスティン ホテル&リゾート 東京コーポレート セールスオフィス勤務、98 年 スターウッド ホテル&リゾートへ入社し、東京グローバルセールスオフィス営業部長就任。その後2005 年 シェラトンホテル札幌にて総支配人就任。11 年同ホテル総支配人へ就任し、現在に至る。
----
本誌では山本GMインタビューのほか、同ホテルスタッフインタビューを掲載しています。
週刊ホテルレストラン1月20日・27日合併号はこちらでお買い求めいただけます。
https://www.hoteresonline.com/hoteres/application/input/78
電子版購入はこちら
https://sci.hitsdb.net/hb/user
----
業績好調の原動力は社員の
モチベーション向上
❑ 開業から6 年が経ちましたが、これまでの売り上げの推移や手応えなどについて教えてください。
私は開業準備室から当ホテルに携わり、2011 年の開業からは総支配人を務めてまいりましたが、おかげさまで業績は好調に推移しています。これまでの6 年間、右肩上がりで現在の利益は開業当初と比べると約2 倍になっています。利益率も10 ポイント以上がっています。
❑ 大変好調ということですが、開業当時これだけの結果を出せると予想されていましたか。
よい意味で想定外でしたね。売り上げが伸長した要因はいくつかありますが、一つは外国人客の急増です。国内需要も冷えていないので、外国人の需要分が純増しているという状況です。これは政府が進めるビジットジャパンがうまくいっているのでしょうね。円安もプラスに働き、トリップアドバイザーの行きたい場所のランキングでも1 〜5 位の中に宮島と原爆ドームの二つが入るなど複合的な要因が絡んでいると思います。
当ホテルの外国人比率を見ると、開業当初5 〜7%程度でしたが、現在は約50%近くになっており、そのほとんどは欧米で占められています。客室稼働率は開業2 〜3 年目が80%前半、現在は80%後半と大幅に伸びたわけではありませんが、需要が増えているので客室単価のアップに成功しています。シェラトングランドというブランド力も大変功を奏していますね。
しかし、こんなときこそ「勝って兜の緒を締めよ」ではないですが、冷静によい流れを変えないように気を配っています。