KAORUKO
プロフィール
ブライダルフラワーの第一人者として時代をリード。2 万組のオリジナルウエディングの実績をもとに、花のみならずプロデュースとしてのホテル式場のコンサルやプランナー教育も手掛ける。「ゆれるブーケ」は美意識の高い女性に圧倒的な支持、多くの女優の花を手掛ける。東レPPOテニスにおいては皇族ご臨席の際の花をアレンジした。東京・銀座5 丁目とバリ島の「ザ・リッツ・カールトン・バリ」にKAORUKO フローリストをかまえるほか、「徹子の部屋」出演などテレビや女性誌でも特集されている。
連載にあたり
フラワーアーティストとして国境を越えて人々の心を魅了するKAORUKO さん。日本人の繊細な感性を表現した“ ゆれるブーケ” はラグジュアリーホテルからも認められ、ついに国境を越えて店舗をオープンするに至った。そのほか、日本人初パリコレのフラワーデザインを手掛け多くの世界のフラワーショーに出演するなど、まさに世界を舞台に活躍している。そんなKAORUKO さんも“ 目からウロコ” のウエディングスタイルやビジネススタイルが世界にはあるという。日本にいると分からないことや世界の動きから遅れている現実に遭遇することも多々あると言う。そこで世界に敬意を表し、まだまだ学べる「ヒント満載! フラワーアーティストKAORUKO の世界に乾杯」と題して連載をスタートする。開始にあたりプロローグとしてKAORUKO さんに世界の動きをお聞きした。
❑KAORUKO さんはバリ島やイギリス、パリなどまさに国境を越えてフラワーアーティストとして、またフラワーを軸としたウエディングプロデューサーとして活躍されています。これまで長い道のりでしたが、さまざまな環境の変化とともにまさに世界に羽ばたいていらっしゃいます。実際、さまざまな国を訪問されどのようなことを感じていらっしゃいますか。
世界のさまざまなウエディングスタイルやビジネスを目の当たりにする中で、正直、日本は遅れていることを実感しますね。特にアジアはいろいろな部分で日本より進化しています。私もインドネシアのバリへ行くまでは、正直、バリの方が日本より遅れていると思っていました。インドネシアはまさに貧富の差が激しい国ですが、富裕層は生活レベルがまったくちがいます。貧しい人たちは日本円にして月1 万8000 円ぐらいの生活をしていますが、富裕層は高校生になると欧米に留学しています。結婚式にも300 万円以上かけ、中には数億円規模も茶飯事です。留学時に体験した欧米のパーティスタイルで行なっています。とても洗練されています。また伝統を重んじるイギリスは新郎新婦がお招きした方々に感謝の気持ちを伝えることを大切にした結婚式を行なっています。感謝の言葉を述べるのは新郎の役目で、ご両親や同僚、友人などそれぞれに向けて感謝の言葉を述べるとともに、感謝の言葉を終えるたびに列席者も全員が一緒に“乾杯!”と杯を高々と掲げます。その姿は映画のワンシーンを見ているようでした。私もフラワーアーティストとして空間装飾などにたずさわったのですが、私たちにも感謝の言葉を述べていただき、“乾杯!”と。とても感激いたしました。イギリスのその地域の伝統的なスタイルではありますが、そこに結婚式の原点を感じましたし、日本のウエディングシーンでも導入できるヒントがあるような気がします。
❑ そのシーンを想像すると確かにゾゾッと感じますね。何とも言えない緊張感を感謝の気持ちを伝えるという温かさを感じます。
ビジネスという点でもFacebook やツイッター、インスタグラムなど、情報発信機器を巧みに使いこなしています。海外の人から日本人のFacebook はとても不思議に思われているようです。なんで日記のように使用しているのかということです。海外ではビジネスとしてお金を生み出しています。あるフラワーアーティストはSNS だけで毎日数10 万円のフラワーアレンジの注文を受けています。このように日本にいると分からない世界の動きがあります。まさに杯を高々と掲げ、謙虚に真摯に世界の情報を得、新たなビジネスやウエディングシーンを作るヒントを得られる情報を発信していきます。