尾道市
県の東南部に位置し、1169 年尾道港開港以来、瀬戸内海の代表的な商港都市として発展してきた。また、多くの文人たちが足跡を刻み、優れた文化が育まれてきた。文人や芸術家たちから愛され、文学だけでなく、映画の中心的なロケ地としても広く紹介されてきた。そのことから、当地は「坂の街」「文学の街」「映画の街」として知られてきた。文学では林芙美子、志賀直哉などがここに居を構え、尾道を舞台とした作品を発表してきた。映画の世界では、古くは小津安二郎監督の「東京物語」がこの地で撮影された。その後、大林宣彦監督の「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」は尾道三部作として、当時の若い世代に尾道を有名にした。坂があり、海が見え、緑が繁る地方の風景は、尾道を文学や映画の思い出とともに大都会には存在しない若者の心象風景として、心に刻まれた。その後、2015年尾道水道、2016 年村上海賊、2018 年北前船の世界遺産が認定され、観光地として栄えている。
工業出荷額は全国第10位
広島県の面積は8478.2㎢で全国11 位と、鹿児島県より小さく、兵庫県より大きい。人口は275.1 万人で全国12 位。京都府より大きく、茨城県より小さい。年齢構成をみると、14 歳以下の幼年人口は12.1%、15 ~ 64 歳の生産年齢人口は58.0%、65 歳以上の老年人口は29.9%で、全国と比較すると、老年人口比率がやや高くなっている。
県民分配所得は8.3 兆円で全国12 位。一人当たり所得は296.9 万円であり、全国で山梨県に次いで12 位となっている。産業別構成比をみると、第1 次産業は0.6%、第2次産業は32.0%、第3 次産業は67.4%で、全国平均と比べると第2 次産業比率が高い。工業出荷額は10.7 兆円で全国10 位、人口当たりは385.9 万円で全国13 位となっている。
ホテル・旅館の客室数は平均を上回る
飲食店数は14 年で1 万3792 店。内訳をみると、食堂・レストランが1165 店で8.4%、専門料理店が3539 店で25.7%を占める。その中で多いのは中華料理店の1049 店で7.6%を占める。次いでその他の専門料理店が1045 店の7.6%と続いている。そのほか、すし店が349 店(2.5%)、そば・うどん店が440 店(3.2%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは2502店(18.1%)、酒場・ビアホールは2119 店(15.4%)と多く、両者で33.5%を占める。以上のほか喫茶店は1717店(12.4%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は1919店(13.9%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は1247 店である。ホテル・旅館の施設数は22 年で729 軒、客室数は3 万2275 室で、2012 年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 7.7%に対して当県は▲ 6.5%、客室数は全国の13.8%に対して当県は17.7%の伸びで、ともに平均を上回っている。
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