株式会社グリーンハウス
代表取締役社長
田沼 千秋 氏
差別化の必要性とウェルネスの追求
2024年は「ホテルグランバッハ熱海クレッシェンド」と「ホテルグランバッハ京都セレクト」の2棟についてリニューアルを実施しました。いずれも数カ月間の休業を経て、良いホテルに生まれ変わったと思っています。2施設とも「グランバッハ」というブランドをより一層確立させることを意識し、J.S. バッハの心を満たす音楽や、静謐な環境、ウェルネスな食事などをご提供しています。
現状のホテル業界はインバウンドに支えられている面があるでしょう。インバウンド旅行者は、当面は一定の水準を確保されると思いますが、市場の拡大だけに頼った成長では、やがて限界が来ることになり、ホテル各社の差別化による競争が激しくなることでしょう。そのためにも、グランバッハブランドをより一層確立させる必要があると考えています。
中長期的な展望としては、今後は「ウェルネス」をより一層強化していきたいと考えています。長寿の国になった日本においては、シニアの方が健康に、楽しく過ごしていただくことは必要な要素です。グリーンハウスグループは、長年にわたり様々な施設で、健康な食事提供をし続けてきた強みがあります。これらを活かしつつ、さらに総合的なウェルネスを提供すべく、食事のみならず、睡眠や運動への取り組み、医療機関との連携も模索したい。シニア層だけではなく、そのご家族も含めて中長期ステイをしていただけるような施設が実現できると良いと思っています。