レベニューマネージメント分野をグローバルに牽引する IDeaS a SAS company は、「G3 Revenue Management System(G3 RMS)」を世界の宿泊施設に提供している。日本においても着実に実績を積み重ね、導入した宿泊施設の売り上げ、利益、顧客満足度の向上を実現することで、マーケットのさらなる成長へと結び付けている。部屋タイプや料金レベルに基づき、科学的な価格設定と在庫管理の決定を行ない、セグメント全体で最適な収益パフォーマンスを実現する G3 RMS の価値について、 Senior Regional Director of Sales, APAC の平佐多彬氏にインタビューした。
需要予測を踏まえた 販売指示の生成により売り上げと 利益の最大化をサポートする
──IDeaSはどのような事業を展開していますか。
IDeaSはアナリティクスのリーディングカンパニー、米国SASInstituteのグループ企業であり、レベニューマネージメントの分野において世界をリードする会社です。ホスピタリティー業界の知識と革新的なアナリティクスの技術により、皆さまから信頼していただける自動化された正確な販売指示を日々提供しています。
創業35年の歴史の中で培ってきたホスピタリティー、イベントの各ビジネスに関する知見をもとに開発した製品を現在164カ国、3万軒超の施設において導入し、日本においては160以上の施設でご利用いただいている状況です。
──提供するレベニューマネージメントシステムの強みはどこにありますか。
IDeaSの基幹商品である「G3RMS」は、宿泊施設における需要予測とそれを踏まえた販売指示の生成、その活用による売り上げと利益の最大化をサポートする観点から設計されています。
主な機能の1つめは「データに基づいた販売指示の生成」です。販売価格やステイコントロールなどを含む販売指示全般を、マーケットの需要やシーズナリティー、競合の価格といった複数の要因を精査しながらダイナミックにコントロールをすることで、そのときどきのビジネス状況に最も適した条件で売り上げを最大化する仕組みとなっています。
2つめは「在庫のコントロール」です。施設の限られた在庫を鑑みながら、そのときのマーケット状況に応じた最適な稼働室数に基づいてコントロールすることで売り上げの最大化を導き出します。
3つめはIDeaS独自の機能である「団体料金の算出」です。個々の団体からの問い合わせに準じた個別の宿泊条件を勘案した上で、推奨される価格を算出します。
4つめは「チャンネルマネージメント」で、ディストリビューション全体をモニターすることでレートパリティーの維持をサポートします。
5つめは「その他のシステムとの接続性」です。PMS、CRMなど宿泊施設が導入しているテクノロジーと接続、連携することでデータの活用を一元化するという特徴があります。
宿泊施設の適正価格を導き出すためにはフォーキャストが前提になければならない
さらにIDeaSは「フォーキャスト」に大きな自信を持っています。宿泊施設は「価格をいくらで出すか」という点に注意を向けがちですが、忘れてはならないのは適正価格を導き出すためにはフォーキャストが前提になければならないということです。そこで私たちは、正確な需要予測なしには最適な価格を導き出すことはできないという考え方をベースに開発したシステムを、自信を持って提供しています。
G3RMSを導入した宿泊施設からは、「売り上げの向上」「稼働の最適化」「作業の効率化」を達成できたという主に3つの声をいただいています。
──IDeaSの今後の展望を教えてください。
今後期待される継続的な成長を踏まえて、IDeaSは日本を特に重要なマーケットと捉えています。そして日本での活動を強化するために、次の点に力を入れています。
1つめが「日本市場への最適化」です。日本の宿泊施設特有のやり方や事情、マーケットで長らく行なわれてきた独自の商習慣を鑑みた上でシステムの提案とサポートを展開します。
2つめは「日本専任の担当者」です。日本のマーケット事情を熟知した担当者が、最初から最後まで可能な限り日本語で完結できるチーム体制を築きます。
3つめは「導入のお手伝い」です。どのようなシステムであれ、システムの導入は困難を伴いますが、極力スムーズなシステム導入を実現するために専任の導入担当者がシステムの本格稼働までお手伝いします。
加えて注力したいのが「国内ベンダーとの協力」です。G3RMSの接続環境をさらに充実させることで、宿泊施設の皆さまにより進んだレベニューマネージメントの環境とその価値を提供しようと考えています。
レベニューマネージメントの導入は単なる人件費の圧縮が目的ではなく、主体的な販売活動へのより手厚い人員配置を実現し、ビジネスのさらなる成長を約束するものだと私たちは確信しています。