小誌・月刊ホテレス独自調査「全国ホテル客室稼働率」の2024年6月結果がこのほどまとまった。今回、全国115ホテルの平均客室稼働率は76.3%(前年同月74.5%)、ADRは13,907円(同12,607円、10.3ポイント増)、RevPARは10,611円(同9,392円、13.0ポイント増)となった。
当月はRevPARにおいて2カ月ぶりに再び2ケタ成長に転じた。JNTO発表の訪日外客数6月推計値において、単月過去最高となる313万5600人を記録したが、各エリアからはインバンドに連なるコメントが多く散見した。
本調査区分の14エリアのうち、京都を除く全エリアにてADRが増加し、うち10エリアは2ケタ伸長となった。RevPARでは全エリアにて対前年月を上回ることとなり、大阪26.2ポイント増、北海道19.6ポイント増、東京宿泊主体型19.2ポイント増の順で伸長を果たした。
また、各ホテルからは「稼働より単価の維持を重視、直前のキャンセルが目立った」、「インバウンドが好調に推移しているが、販売価格上昇により国内の個人マーケットが大幅に減少」、「オフシーズンであるが、インバウンドが好調で全体の数字を引き上げた」などのコメントが寄せられた。
〈用語解説〉
●OCC(Occupancy Ratio):客室稼働率
●ADR(Average Daily Rate):1日1室当たりの客室平均単価
●RevPAR(Revenue Per Available Room):1日1室当たりの客室売上高
※RevPARは客室販売における最重要指標、RevPAR=OCC×ADRで算出
(例:客室稼働率50%×ADR 20,000円=RevPAR 10,000円)
〈調査区分〉
北海道、東北、北関東、東京フルサービス型、東京宿泊主体型、南関東、甲信越・北陸、東海、近畿(京都・大阪含む)、京都、大阪、中四国、九州、沖縄の全14エリア
〈算出条件〉
●今回の数値は小誌・稼働率調査において「該当月および前年同月」の「客室稼働率およびADR」の計4項目すべて回答のあるホテルのみを用いて算出。そのため、開業1年未満のホテル、前年同月に休館したホテルなどは含まれず。
〈備考〉
小誌「月刊ホテレス」2024年9月号では連載「全国都市別ホテル客室稼働率」にて、24年6月の速報値(計439ホテルの都市別平均値)を掲載。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp