中尊寺と藤原まつり
中尊寺は当県西磐井郡平泉町にある天台宗の寺院。最寄駅は JR東北本線一関駅。自動車では、東北高速道路・平泉前沢 ICが近い。寺伝によれば、嘉祥 3年(850年)円仁(慈覚大師)が開創したのが始まりとされ、その後貞観元年(859年)に清和天皇から「中尊寺」の額を賜ったと伝えられる。しかし、本寺院の実質的な創建者は、奥州藤原氏の初代・清衡が釈迦如来と多宝如来を安置する「多宝寺」を建立したのが中尊寺の真の創建と考えられる。
奥州藤原氏は、清衡、基衡、秀衡、泰衡と4代にわたって100年間栄えたが、その頃から頼朝との戦いを含む大きな戦乱が続き、初期の寺院は大部分焼き尽くされた。当時の藤原氏は、黄金を豊富に掘り起こし、豪華絢爛の贅を尽くした寺社境内だったことが偲ばれる。現在では、明治 42年再建された本堂と唯一残された中尊寺金色堂があり、国宝に指定されている。さらに 2011年には、世界遺産に登録され、毎年 5月には武者行列などが執り行われ、藤原まつりとして賑わいをみせる。通年 200万人以上の観光客が訪れる。
県民所得は全国 29位
岩手県の面積は 15275.0㎢で全国第 2位と、北海道より小さく、福島県より大きい。人口は 120.6万人で全国 32位。大分県より大きく、青森県より小さい。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 10.8%、15~64歳の生産年齢人口は55.2%、65歳以上の老年人口は 33.9%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。
県民分配所得は 3.4兆円で全国 29位。一人当たり所得は 278.1万円であり、全国で福岡県に次いで 31位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は 3.0%、第 2次産業は 27.4%、第 3次産業は69.7%で、全国平均と比べると第 1次産業比率が高い。工業出荷額は 2.6兆円で全国 33位、人口当たりは 212.6万円で全国 28位となっている。
ホテル・旅館数の伸び率は全国平均を下回る
飲食店数は 14年で 5860店。内訳をみると、食堂・レストランが 839店で 14.3%、専門料理店が 1299店で 22.2%を占める。その中で多いのは中華料理店の 518店で 8.8%を占める。次いでその他の専門料理店が 350店の 6.0%と続いている。そのほか、すし店が 245店(4.2%)、そば・うどん店が 239店(4.1%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは 1476店(25.2%)、酒場・ビアホールは 1252店(21.4%)と多く、両者で 46.6%を占める。
以上のほか喫茶店は 365店(6.2%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は 123店(2.1%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は 624店である。ホテル・旅館の施設数は 19年で 787軒、客室数は 2万 1990室で、2011年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 9.9%に対して当県は▲15.7%、客室数は全国の 11.5%に対して当県は 2.0%の伸びで、ともに平均を下回っている。
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