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2023年2月3日号 トップインタビュー はつはな 支配人 奈須 由美 氏

トップインタビュー はつはな 支配人 奈須 由美 氏

【月刊HOTERES 2023年02月号】
2023年02月02日(木)
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サステナブル旅館として再構築地元食材を生かした調理の工夫も

----「ホテルはつはな」からのリブランド計画について、その経緯と狙いをお聞かせください。

 約 30年間、大きなリノベーションを行なわずにきた「ホテルはつはな」をどのように次世代に訴求していくかを命題に、リニューアルプロジェクトを2018年に始動しました。ターゲットの再構築を踏まえて導き出した新たな方向性は、奇しくもコロナ禍をへて、旅先を選ぶ理由や目的がさらに多様化したことと重なり、滞在先でゆっくりお過ごしできる環境と要素を充実させていく今回のリブランドが合致したかたちとなりました。
 
 まず 1室 44m2だった客室を平均約88m2に拡張し、全室湯坂山に面したテラスを新設して露天風呂を設置しました。二つの大浴場のほかに、貸切風呂を4種(宿泊者限定 1回 45分間・無料)新設しています。宿泊のご予約時に、貸切風呂のご予約もできますのでスケジュールが立てやすくより快適な滞在を実現できます。また滞在中の食事(朝・夕)については、神奈川の食材を生かした四季をお楽しみいただける料理でおもてなしいたします。日本酒やワインもしくは茶(ノンアルコール)とのペアリングでご提供するディナーはもちろん、寄木細工の重箱に盛り付けた朝食(和・洋)についてもリブランドによって構築された「はつはなのお食事」として打ち出しています。同時に、ラウンジでは就寝前にもリラックスタイムをお過ごしいただけるよう、夜間はアルコールやオーガニックティなどのフリードリンクのほか、プティフールのご提供を始めたことも同様の考えによります。
 
 リブランド以前のメインユーザーは、40~80代で3世代や女性グループのご利用も多く、価格帯は1泊2食付き約3万円~でした。季節によっては 50%程度を占めていた法人や団体需要にも対応していたため、通年で単価を引き上げることが難しかったことも事実です。加えて宴会を伴う団体のご利用が 2008年くらいから減少し始め、宴会場を小規模にリノベーションしましたが、ピーク時に匹敵するような需要の回復にはつながらず課題となっていました。今回のリブランド後は、団体で部屋を埋める営業ではなく、価値のある滞在をご提供していくことで、着実にファンを増やしていく…そのためにできることを常にアップデイトしていきます。
  
 また SDGsの観点から、客室には歯ブラシなどの使い捨てのアメニティ類はご用意していません(ヘア・ホディ・スキンケアは置き型で設置)。その方針はホームページにも記してあり、多くのお客さまからもご賛同をいただいております。同様にギャラリーショップでは、他店ではあまり扱いが無い地元の逸品を厳選販売しているのも、はつはなのポリシーです。

 

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