コロナ禍で開業し低空飛行であった初年度だったが、地域支援事業を契機に右肩上がりで推移
----2021年 7月の開業から1年以上が経過しましたが、VISON(ヴィソン)の認知度は高まってきていますか。
VISONが立地する三重県に対して国内外のお客さまが最初にイメージするのは伊勢神宮だと思います。大きな存在を持つ土地で「VISONという複合商業施設を創りました」と告知しても、その認識が広がるまでには時間が掛かります。開業当初は「知っているのは地元の人だけ」からのスタートでしたが、各種メディアに取り上げていただけたことから名古屋や大阪を中心に次第に認知が広がっていきました。
2022年春までは新型コロナウイルスの影響を受けて、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出があったことなどを背景に当ホテルも例外ではなく影響を受けました。それでも、みえ得トラベル地域応援クーポンのキャンペーンが始まってからは、右肩上がりになりました。その流れの中で三重に VISONというデスティネーションがあることが、少しずつ知れ渡ってきたと思っています。
---- VISONのコンセプトを教えてください。
VISONは「さあ、いのちを喜ばせよう。」をテーマに、コンセプトを創り上げています。和食、洋食といった食のカテゴリーだけでなく、「美、癒やし、体験」といったキーワードをベースにエリア分けしているという特徴があります。
HOTEL VISON(ホテルヴィソン)はアートホテルであり、ロビーや客室に配置されている絵画やオブジェなどのアート作品を堪能できます。
また、ロート製薬と三重大学が共同開発したレシピの薬草湯が楽しめる温浴施設、スパが配置されたエリアもあります。さらに保護犬を譲渡する施設もあり、お客さまに愛犬との散歩を通じて癒しを感じていただくといった楽しみ方も提案しています。
----複合商業施設におけるVISON HOTELS(ヴィソンホテルズ)の役割と、各棟の特徴を教えてください。
ヴィソンホテルズは「HOTEL VISON(ホテルヴィソン)」のホテル棟とヴィラ、「旅籠(はたご)ヴィソン」の 2ホテルで構成されています。155室で展開している HOTEL VISON(ホテルヴィソン)のホテル棟は、VISONの商業施設側を向いた山肌に沿って聳え立つ造りになっています。テラス客室からは、屋外の空気を味わいながら、周辺の自然豊かな風景を楽しむことができ、夜には満点の星空が広がります。また、愛犬とご利用できる客室もあります。
離れのヴィラ棟は戸建て 6棟があり、内 2棟は愛犬を受け入れています。
商業施設の中心に位置する旅籠(はたご)ヴィソンは4棟40室で構成され、4人のクリエーターがプロデュース。それぞれのコンセプトを打ち出しています。お客さまの心をくすぐるデザインの家具や食器類を客室に入れ、ご利用していただくことでコンセプトを伝えています。クリエーターごとの彩や形、表現があり、来るたびに違う客室に泊まれば別の雰囲気を楽しむことができます。