テラモーターズ(株)(本社・東京都港区/代表:徳重徹)とJTBコミュニケーションデザイン(本社・東京都港区/代表取締役 社長執行役員:古野浩樹)は、グリーントランスフォーメーション(GX)を目指し、電気自動車(EV)充電インフラ網を核に、環境の保全、エネルギー利用の最適化、地域経済の活性化、を実現する持続可能な移動・観光基盤の構築に向けて業務提携したと発表した。
サステナブル社会を実現するため、EVインフラ整備が日本でも始まっている
2022年、国内のEV販売台数は前年比で約3倍に達しており、まさにEV元年と言えるだろう。しかし、EV充電インフラはまだまだ整っているとは言えない。政府が掲げる2030年までに15万基設置の目標に対し、3万基ほどに留まっており、早急なインフラの拡充が求められている。
テラモーターズは4月にEV充電インフラ事業に参入した。特に、最もEV充電設備の設置が進まず、大きな社会問題となっていた集合住宅への充電設備設置を進めている。イニシャルコスト0、ランニングコスト0かつ完全受益者モデルの仕組みは業界初で、社会的に大きなインパクトを与えている。
一方で、今年10月には東京都がEV普及を促すため、分譲マンションへのEV充電設備の設置に本腰を入れることを明らかにした。25年度には新築マンションにEV充電設備を義務化する方向で進んでおり、EV車の増加に合わせてEV充電器も加速度的に増えていくだろう。
こうした時代の流れから、ホテル業界にもEVインフラ整備が求められている。EV充電設備の有無により宿泊先が選定される。そのような時代が間近に迫っている。テラモーターズは今回のJTBグループとの提携のほかにも、大手ホテルグループとの提携、その他宿泊施設や商業施設へのEV充電設備の設置を進めている。また、自治体との連携を強化しており、包括的な充電インフラ拡充に取り組んでいる。
EVインフラ整備で変わる、観光・ホテル業界の未来
Terra Motors社の広報に今回の提携について聞くと「両社の連携により最適な充電スポットを提供するだけでなく、充電中の過ごし方の提案(サイクルシェアなどのアクティビティやグルメなどの観光情報の提供)による回遊周遊を促し、滞在時間の拡大や消費拡大に寄与します。さらに、地域のエネルギー需要に合わせた充電使用料の設定(ダイナミックプライシングや充電特典付与等)、再生可能エネルギーの地産地消を可能とするなど、利用者と目的地側双方にとって有益なEV充電インフラサービスの基盤を構築することで、快適なEVライフの創出と、地域経済の活性化、低炭素社会の実現に寄与することを目指します」と話す。
海外では、EV充電中にホテルで軽食を楽しむといったことも多いことから、ヒルトンなどのグローバルホテルブランドはEV充電スタンドを既に日本でも設置している。今回、EV事業を世界で展開するTerra Motors社と、MICEや地方創生事業に取り組むJTBグループが提携したことで、日本の観光・ホテル業界では、EVインフラ整備が大きく前進しそうだ。
設立:2010年4月
資本金:19億円(資本準備金を含む)
所在地:〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル802
TEL:03-6823-4959
2010年に設立され、現在は国内にてEV充電インフラ事業を展開。2022年上半期、EV充電器1500基導入決定。業界シェアナンバーワン