JALホテルズは、「ニッコー・ホテルズ・インターナショナル」(37軒)と「ホテルJALシティ」(11軒)の二つのチェーンを有する。その中のホテル・ニッコー・サンフランシスコのアンナ・マリー・プレスティ総支配人が、2015年6月からJALホテルズ初の女性役員に。これからのJALホテルズホテルズの理想的な女性像となるリーダーに、アメリカの状況などについて聞いた。
取材・本誌 長谷川平 木下貴文
※社名、役職名は2015年8月現在時
右肩上がりのホテル業界
□まずはアメリカにおけるホテル業界
の現状について教えてください。
アメリカにおけるビジネスの状態は良く、特に私たちのホテルがあるサンフランシスコは非常に好調です。ただし、ホテル軒数自体はこの5 年間で大きな変化はありません。
□その中で、ホテル・ニッコー・サンフランシスコの状況は。
当ホテルに関しては、ADR は昨年比で約10 ポイント上昇、稼働率も高水準を維持しており、宿泊部門はまさに好調です。リーマンショックのダメージが強かった2009 年度と比較すると、ADR は30 ~ 35%増になっています。直近の1 人当たりの平均宿泊日数は3日で、ニッコーの中でもトップクラスのアベレージを維持しています。宿泊日数を伸ばすコツは、団体客の利用目的を事前に把握し、テトリスのようにルームに当てはめていくこと。私たちがミニマムナイトステイとしてコントロールすることも大事です。
□好調の理由をどう見ていますか。
アメリカの経済が活発なことが一番の理由だと見ています。近年、アメリカの経済は企業同士の合併が進んでいます。特にIT 企業でありサンフランシスコ近郊に位置するグーグル社やフェイスブック社はその代表的な例です。リーマンショックを体験しただけに、経済状況がホテル業界に与える影響は少なくありません。